エリミネーター250Vの燃費を徹底解説!実燃費から維持費まで

エリミネーター250Vの燃費を徹底解説!実燃費から維持費まで

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エリミネーター250Vの購入を検討している方や、すでにオーナーの方にとって、燃費は気になる重要なポイントです。カワサキが生み出したこのVツインエンジン搭載のクルーザーバイクは、250ccアメリカンとしては異例の高出力を誇る一方で、燃費性能についてはさまざまな評価が聞かれます。

中古車市場では今なお人気が高く、執筆時点では20万円台から60万円台という価格帯で取引されていますが、購入後の維持費を左右する燃費性能は事前にしっかり把握しておきたいものです。街乗りでは20km/L前半、ツーリングでは30km/L近くまで伸びるという声もあれば、燃費が悪いという指摘もあり、実際のところはどうなのでしょうか。

このように、エリミネーター250Vの燃費に関する情報は多岐にわたっており、初めて検討する方にとっては判断材料が必要です。本記事では、カタログ値と実燃費の違いから、走行シーン別の具体的な数値、燃費向上のテクニック、そして年間維持費まで、エリミネーター250Vの燃費に関するあらゆる疑問にお答えします。

  • カタログ燃費と実際のオーナー報告による平均燃費の違い
  • 街乗りとツーリングでの燃費差と高回転エンジンの影響
  • タンク容量13Lでの航続距離と給油タイミングの目安
  • 年間維持費のシミュレーションと燃費改善の具体的方法
目次

エリミネーター250Vの燃費性能を徹底解説

 

  • 実際の平均燃費はどれくらい?
  • カタログ燃費と実燃費の違い
  • 街乗りとツーリングでの燃費比較
  • 燃費が悪いと言われる理由とは?
  • 燃費に影響する馬力とエンジン特性

実際の平均燃費はどれくらい?

エリミネーター250Vの実燃費は、オーナー記録サイトの報告によると平均してリッターあたり23kmから28km程度の範囲で推移しています。多くのユーザーレビューやオーナーの投稿を調査した結果、走行条件やメンテナンス状況によってこの範囲内で変動するケースが最も多く見られました。

ただし、実際の燃費は乗り方によって大きく変わります。アクセルを頻繁に開けて高回転域を多用する走り方では20km/L前後まで落ち込むこともあれば、丁寧な運転を心がければ28km/Lを超えることも十分可能です。

みんカラなどのオーナー記録サイトでは、多くのユーザーが記録した燃費データが蓄積されています。個別の記録には走行条件や運転スタイルによってばらつきがありますが、総体としては前述の23km/Lから28km/Lの範囲に収まる傾向が見られます。

年式によっても燃費に違いが見られます。前期型の1998年から1999年式と、後期型の2000年以降では燃費傾向が異なります。これは排ガス規制への対応によってエンジンのセッティングが変更されたためです。

年式 型式 最高出力 燃費傾向
1998〜1999年(前期) VN250A 38PS / 13,000rpm 20〜25 km/L程度
1999年後半(規制対応)〜2007年 BA-VN250A 35PS / 12,500rpm 23〜28 km/L程度

実際のオーナーからは「街乗りで20km/L台前半、郊外や高速で25km/L以上」という声が多数寄せられています。250ccのアメリカンバイクとしては標準的な数値といえるでしょう。

カタログ燃費と実燃費の違い

メーカー公式のカタログ燃費は33.0km/L(60km/h定地走行・国土交通省届出値)となっていますが、これは時速60kmでの定地走行という極めて理想的な条件下で測定された数値です。実際の道路では信号での停止や加速、坂道などがあるため、カタログ値をそのまま出すことはほぼ不可能といえます。

定地燃費測定とは、舗装された平坦な道を一定速度で走り続けた場合という条件下で行われます。現実の走行では渋滞や急な加減速が避けられないため、カタログ燃費と実燃費の間には約5kmから10km/Lもの差が生じています。

特にエリミネーター250Vは水冷DOHC4バルブの高回転型90度Vツインエンジンを搭載しているため、エンジンを回して走る楽しさがある一方で、回転数が上がれば燃料消費も増加します。カタログ値の33.0km/Lという数字は、あくまで参考値として捉えるべきでしょう。

燃費の測定基準は年式によって同じ手法が用いられています。2007年モデルまで一貫して定地燃費(60km/h走行時)で33.0km/Lという数値が公表されており、WMTCモードなどの新しい測定基準には対応していません。

現実的には、カタログ燃費の7割から8割程度が実燃費の目安となります。エリミネーター250Vの場合、前述の23kmから26km/L程度を想定しておけば、購入後のギャップを感じることは少ないはずです。

街乗りとツーリングでの燃費比較

街乗りとツーリングでの燃費比較

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エリミネーター250Vは走行環境によって燃費が大きく変わります。街乗りとツーリングでは、同じバイクでも5km/L以上の差が生じることも珍しくありません。

街乗りでの燃費は20kmから25km/L程度です。信号や渋滞が多い市街地では、ストップアンドゴーの繰り返しとなるため、エンジンが頻繁に加速と減速を行うことになります。短距離の通勤や買い物利用が中心の場合は、20km/L前後となることもあります。

走行シーン 燃費の目安 特徴
市街地走行 20〜25 km/L ストップ&ゴーが多く燃費はやや悪化
郊外・ツーリング 25〜30 km/L 一定速度で走りやすく最も燃費が伸びる
高速道路 22〜27 km/L 空気抵抗増加により若干悪化

一方、郊外のツーリングや信号の少ないバイパスなどでは、燃費が大幅に改善されます。一定の速度で長く走れる環境では25kmから30km/Lの燃費も十分に狙えます。6速ミッションを活かして巡航回転数を抑えた走行ができるため、エンジンへの負担も少なく効率的な走行が可能です。

高速道路での燃費は22kmから27km/L程度となります。実は、郊外の一般道を一定速度で走る場合よりも少し燃費が落ちる傾向があります。これは空気抵抗が増加することで必要な出力が上がり、結果として回転数も高めに推移するためです。

オーナーの報告では「下道でのツーリングで24.5km/L」「高速を使ったツーリングで26km/L」という記録もあり、走り方次第で燃費は大きく変わります。一般的に、時速80kmから90km程度での巡航が燃費効率の面では有利とされていますが、これは車種を問わず共通する傾向です。

燃費が悪いと言われる理由とは?

エリミネーター250Vについて調べると、燃費が悪いという評価を目にすることがあります。ただし、これは他の250ccバイクや、特に現代のフューエルインジェクション車と比較した場合の話です。

まず設計思想の違いを理解する必要があります。エリミネーター250Vはキャブレター車であり、現代の電子制御燃料噴射システムと比べると燃料供給の精密さでは劣ります。フューエルインジェクション(FI)搭載の現行250ccバイクは、走行条件に応じて燃料噴射量を細かく制御できるため、キャブレター車よりも燃費性能で有利です。

エンジンの設計思想として、空冷SOHC2バルブのような燃費重視型と、水冷DOHC4バルブの高出力型では、根本的に燃料消費特性が異なります。エリミネーター250Vは後者に分類され、パワフルな走りと引き換えに燃費面では妥協が生じる設計です。

車体重量も燃費に影響を与えています。装備重量186kgという数値は、250ccクラスとしては重量級です。同クラスのネイキッドバイクと比較すると10kg以上重いため、加速時により多くのエネルギーを必要とします。

多くのユーザーが指摘する燃費悪化の要因として、メンテナンス不良も挙げられます。長年調整されていないキャブレターは、ガソリンを適切に供給できず、燃費悪化の直接的な要因となります。特に中古車の場合、前のオーナーが適切なメンテナンスを行っていないと、本来の性能を発揮できません。

燃費が悪化する具体的な要因として、キャブレーターの不調、スパークプラグやエアフィルターの劣化、エンジンオイルの汚れなどが挙げられます。これらの消耗品が劣化していると、燃焼効率が落ちて燃費に大きく影響します。

同じ250ccクラスでも、ヤマハのドラッグスター250は空冷SOHC2バルブエンジンで燃費重視の設計となっており、実燃費で30kmから35km/Lを記録します。一方、エリミネーター250Vは高回転型エンジンを搭載しているため、パワーを優先した設計となっています。

また、アグレッシブな運転をすれば当然ガソリンの消費は激しくなります。急発進や高回転を多用すると、燃費はリッター17kmから18km程度まで落ち込むこともあります。

もしあなたのエリミネーター250Vの燃費がリッター20kmを下回るようなら、それはバイク本来の性能ではなく、メンテナンスが必要なサインかもしれません。基本的な整備をしっかり行えば、リッター25km以上の良好な燃費を取り戻すことは十分可能です。

燃費に影響する馬力とエンジン特性

燃費に影響する馬力とエンジン特性

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エリミネーター250Vの燃費性能を語る上で、エンジン特性は切り離せません。年式によって異なりますが、前期型で38馬力、後期型で35馬力という出力は、250ccアメリカンとしては群を抜いています。

搭載されているのは水冷4ストロークDOHC4バルブV型2気筒エンジンです。このエンジンはカワサキが唯一開発した250cc水冷90度Vツインで、最高出力を12,500回転から13,000回転で発生する高回転型の設計となっています。これは一般的なアメリカンバイクとは大きく異なる特性です。

参考までに、先代のエリミネーター250(EL250)は並列2気筒エンジンで40馬力を発揮していましたが、エリミネーター250V(VN250A)はVツインエンジンへと刷新され、スペックも異なります。

例えば、ホンダVツインマグナは同じVツインエンジンですが27馬力、ヤマハドラッグスター250は23馬力です。エリミネーター250Vは明らかにパワー重視の設計であり、その分だけ燃費面ではトレードオフとなっています。

年式 型式 最高出力 最大トルク 規制対応
1998〜1999年 VN250A 38PS / 13,000rpm 2.5kgf·m / 10,000rpm 前期型
1999年後半(規制対応)〜2007年 BA-VN250A 35PS / 12,500rpm 2.4kgf·m / 9,500rpm 排ガス規制対応

高回転型エンジンの特性として、4,000回転以下の低回転域でも実用レベルで走行できますが、エンジンの真価は高回転域で発揮されます。回すと気持ちよく加速しますが、その分だけ燃料消費も増加します。

6速ミッションを活用することで、高速巡航時の巡航回転数を抑えることができます。エンジンの振動が少なく快適に走れる設計となっていますが、アクセルを開けてパワーを楽しもうとすれば、当然ながら燃費は悪化します。

標準ではタコメーター非装備の個体が一般的で、後付け例も多いため、回転数の把握にはエンジン音や振動を頼りにするケースが見られます。

車体重量186kgという250ccクラスとしては重量級のボディも、燃費に影響を与えています。同クラスのネイキッドバイクと比較すると重いため、加速時にはより多くのエネルギーを必要とします。

つまり、エリミネーター250Vの燃費は、高出力エンジンと車体重量というトレードオフの結果なのです。パワフルな走りを楽しめる反面、燃費性能では燃費重視のアメリカンバイクに及ばないという特性を理解しておく必要があります。

エリミネーター250Vの燃費と維持費

エリミネーター250Vの燃費と維持費

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  • タンク容量と航続距離の目安
  • 年間維持費のシミュレーション
  • 燃費を向上させるテクニック
  • 中古車選びと燃費の関係
  • ライバル車との燃費比較
  • 総合評価と購入時のポイント

タンク容量と航続距離の目安

エリミネーター250Vの燃料タンク容量は13.0リットルです。この容量は250ccクラスのバイクとしては標準的なサイズといえますが、航続距離を考える上で重要なポイントとなります。

前述の実燃費データから、平均して約23kmから25km/Lと仮定すると、一度の満タン給油で約300kmから325km程度の走行が可能という計算になります。ただし、これは理論値に近い数字であり、実際には余裕を持って250kmから280kmあたりで給油を検討するのが安心です。

エリミネーター250Vには燃料計が装備されていません。給油タイミングの管理には、トリップメーターを活用する方法が一般的です。満タン給油時にトリップメーターをゼロにリセットし、走行距離で管理します。

燃料供給システムは、シート左横にあるフューエルコックを使用します。通常走行時は「ON」ポジションで使用し、メインタンクの燃料が減少してエンジンがボコボコと音を立て始めたら、リザーブ(RES)ポジションに切り替えます。リザーブ容量は約3.2リットルとされています。

項目 容量・距離の目安 補足
タンク満タン容量 13.0 L Vツインエンジンの存在感あるティアドロップ型タンク
リザーブ容量 約3.2 L 燃費25km/Lで計算すると約80km走行可能
給油目安 トリップ250km時点 満タン給油時にトリップメーターを0にリセット
理論上の航続距離 約300〜325 km 実燃費23〜25km/Lで計算した場合

街乗り中心の方は燃費が落ちやすいため、航続距離も短くなる傾向にあります。逆にツーリングや一定速度での巡行が多い方は、もう少し長く走れる可能性があります。オーナー記録サイトの報告では「ツーリングメインなら350km以上走れる」という声もあります。

走行中にメインタンクの燃料が減少してエンジンの調子が悪くなった際は、安全な場所に停車してからリザーブに切り替えることを推奨します。走行しながらの操作も可能ですが、安全を最優先に考えましょう。

フューエルコックは非常に回しやすい設計になっています。こまめな燃料チェックと早めの給油を意識すれば、安心して乗ることができるでしょう。トリップメーターAを給油管理専用に固定し、250kmを超えたら次のガソリンスタンドを意識する運用がおすすめです。

年間維持費のシミュレーション

エリミネーター250Vの維持費は、主にガソリン代、オイルやタイヤなどの消耗品、保険料、税金、そして点検費用に分けられます。250ccクラスのバイクは車検がないため、400cc以上のバイクと比べて維持費を抑えやすい傾向があります。

年間走行距離5,000kmを想定した場合の維持費をシミュレーションしてみましょう。まずガソリン代ですが、実燃費を平均25km/Lとすると、年間で200リットルのガソリンが必要です。1リットルあたり170円と仮定すると(2025年1月時点の想定価格)、年間のガソリン代は約34,000円となります。

項目 費用目安(年間) 備考
軽自動車税 3,600円 毎年4月1日時点の所有者に課税
自賠責保険 約7,500円 24ヶ月契約の場合の1年分
任意保険 約30,000円 年齢や等級で大きく変動
ガソリン代 約34,000円 5,000km÷25km/L×170円/Lで計算
メンテナンス費用 約25,000円 オイル交換、消耗品積立など
年間合計(目安) 約100,100円 月に換算すると約8,300円

次に消耗品についてです。オイル交換は3,000kmから5,000kmごとに実施するのが一般的で、1回あたりの費用は2,000円から4,000円程度です。年間で2回程度の交換が必要となるでしょう。タイヤの交換は前後で2万円から3万円ほどかかりますが、頻繁に交換するわけではありません。

保険料については、自賠責保険が年間約7,000円から7,500円程度です。任意保険は条件によって大きく異なりますが、20代の方で月額2,000円から4,000円、年間で2万4,000円から4万8,000円程度を見ておくとよいでしょう。年齢や等級が上がれば保険料は下がります。

軽自動車税は年間3,600円です。こうして見ると、日常的な整備を怠らず乗ることで、年間約10万円程度のコストで維持できるバイクといえます。ただし、カスタムや整備をショップに任せることが多い方は、追加費用も見込んでおく必要があります。

古いバイクのため、突発的な修理費用が発生する可能性も考慮しておくと安心です。特にバッテリーやキャブレーター関連のトラブルは中古車では起こりやすいため、購入時に整備状況を確認することが重要です。

燃費を向上させるテクニック

燃費を向上させるテクニック

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エリミネーター250Vの燃費は、少しの工夫とメンテナンスで改善することが可能です。今日からすぐに実践できるテクニックをご紹介します。

急のつかない穏やかなアクセル操作

最も効果的な燃費向上テクニックは、急発進や急加速を避けることです。エリミネーター250Vは高回転型エンジンのため、アクセルを開けると気持ちよく加速しますが、その分だけ燃料消費も増加します。穏やかなアクセル操作を心がけるだけで、リッターあたり2kmから3kmの燃費改善が期待できます。

早めのシフトアップでエンジン回転数を抑える

6速ミッションを活かして、早めにシフトアップすることも重要です。高回転まで引っ張らず、3,000回転から4,000回転程度でシフトアップすれば、エンジンへの負担も少なく燃費も向上します。前述のとおりタコメーターが標準装備されていないため、エンジン音や振動を頼りに回転数を判断する必要があります。

タイヤの空気圧を適正に保つ

タイヤの空気圧は燃費と安全性の両方に直結する重要な要素です。空気圧が低いとタイヤの転がり抵抗が増加し、燃費が悪化します。適正空気圧は冷間時で前輪1.75kgf/cm²(約172kPa)、後輪2.00kgf/cm²(約196kPa)ですが、月に1回程度はチェックすることをおすすめします。

定期的なメンテナンスとして、エアフィルターの清掃や交換、スパークプラグの点検、チェーンの注油と調整などを怠らないことが大切です。これらの基本的な整備が、燃費改善の基本となります。

不要なアイドリングを避ける

長時間の停車時にはエンジンを切ることも燃費向上につながります。ただし、頻繁なエンジンの始動と停止はバッテリーやセルモーターに負担をかけるため、バランスを考える必要があります。

キャブレーターの調整とメンテナンス

キャブレター車であるエリミネーター250Vは、キャブレーターの状態が燃費に大きく影響します。調子が悪くなったらキャブレーターの清掃やオーバーホールを行うことで、燃費が大幅に改善されることがあります。前期型の場合、後期型のメインジェット(番手112)に交換することで燃費が向上したという報告もあります。

中古車選びと燃費の関係

中古でエリミネーター250Vを購入する際には、見た目や価格だけでなく、燃費に関する情報もしっかりチェックしておくことが大切です。特に、実際の使用履歴が残っているバイクであれば、過去の燃費記録を確認することで車両の状態を把握しやすくなります。

多くのユーザーが燃費記録を投稿しているサイトでは、個別記録に走行条件や運転スタイルによってばらつきがあるものの、総体としては前掲の23km/Lから28km/Lの範囲に収まる傾向が見られます。ただし、これらはあくまで参考値であり、個体差や乗られ方によって数値が大きく変わることもあります。

例えば、街乗り中心で低速ばかり走っていた車両は、エンジンの回転にクセがついて燃費が悪くなっているケースもあります。一方で、しっかりとメンテナンスされており、高速道路での巡行が多かった車両は、燃費が安定して高い傾向にあるようです。

中古車における燃費傾向として、長期間動かされていなかった車両や、オイル交換などの基本的なメンテナンスが不十分だったものは、燃費が低下している可能性が高いです。燃費が20km/Lを下回るという報告も一部見られます。

ただし、中古でもしっかり手入れされている車両であれば、良好な燃費を維持している例も少なくありません。実際、オーナー記録サイトの投稿では良好な燃費を記録しているケースもあり、個体差が大きいことがわかります。

購入時には、過去の整備記録がしっかりしているか、エンジンの状態は良好かといった点に注目することが重要です。できるだけ燃費記録が残っている中古車を選ぶこと、そして試乗できる場合はエンジンの回転や吹け上がりにも注目してみるとよいでしょう。燃費は車両のコンディションを見極める一つの目安になります。

特に初めてバイクを購入する方にとっては、燃費の良し悪しが維持費にも直結するため、慎重に選びましょう。中古車価格は執筆時点で20万円台から60万円台まで幅がありますが、安い車両ほど整備費用がかかる可能性があることも念頭に置いておく必要があります。

ライバル車との燃費比較

ライバル車との燃費比較

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エリミネーター250Vの燃費性能を正しく評価するためには、同クラスのライバル車との比較が欠かせません。ここでは代表的な250ccアメリカンバイクとの燃費を比較していきます。

ホンダVツインマグナとの比較

結論から言うと、Vツインマグナとエリミネーター250Vの燃費性能に大きな差はなく、ほぼ同等です。ただし、市場の評価ではVツインマグナの方が燃費が良いという声が若干多いようです。

項目 エリミネーター250V Vツインマグナ
エンジン 水冷DOHC4バルブ V型2気筒 水冷DOHC4バルブ V型2気筒
カタログ燃費 33.0 km/L (60km/h) 36.0 km/L(60km/h定地)
実燃費の目安 23〜28 km/L 25〜30 km/L

VツインマグナはホンダのVT250スパーダ由来のエンジンを搭載しており、比較的燃費重視のセッティングとなっています。一方、エリミネーター250VはVN250AEという専用エンジンを搭載しており、よりパワフルな走りを重視した設計です。

この2台で悩んでいる場合、燃費の差は決定的な要因にはなりません。それよりも、エリミネーター250Vのロー&ロングなドラッグスタイルが好きか、Vツインマグナの伝統的なクルーザースタイルが好きかといったデザインの好みや足つき、実際の乗り味で選ぶことをおすすめします。

ヤマハドラッグスター250との比較

燃費性能ではドラッグスター250が明確に優れています。ドラッグスター250のカタログ燃費は51.0km/L(60km/h定地走行)、実燃費でも30kmから35km/Lを記録します。これはエリミネーター250Vを大きく上回る数値です。

理由はエンジンの設計思想の違いにあります。ドラッグスター250は空冷SOHC2バルブエンジンで、燃費効率を重視した設計となっています。一方、エリミネーター250Vは水冷DOHC4バルブエンジンで高回転・高出力型です。前掲の35馬力から38馬力というクラストップレベルのパワーを発揮する分、燃費ではドラッグスター250に及びません。

車種 エンジン 定地燃費 実燃費目安 最高出力 装備重量
エリミネーター250V 水冷DOHC4バルブ V型2気筒 33.0 km/L 23〜28 km/L 35PS(後期) 186kg
Vツインマグナ 水冷DOHC4バルブ V型2気筒 36.0 km/L(60km/h定地) 25〜30 km/L 27PS 約165kg
ドラッグスター250 空冷SOHC2バルブ V型2気筒 51.0 km/L 30〜35 km/L 23PS 約160kg

ガソリン代を最優先するならドラッグスター250に軍配が上がりますが、パワフルな加速や高速道路での余裕ある走りを求めるならエリミネーター250Vが適しています。用途と優先順位によって選択が変わるでしょう。

燃費だけを見ればドラッグスター250が圧倒的に有利ですが、走行性能や加速力ではエリミネーター250Vが大きく勝ります。つまり、燃費を取るか走りを取るかというトレードオフの関係にあるといえます。

総合評価と購入時のポイント

総合評価と購入時のポイント

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エリミネーター250Vの燃費性能について、ここまでさまざまな角度から解説してきました。最後に、総合的な評価と購入時に押さえておくべきポイントをまとめます。

燃費面での評価としては、250ccアメリカンとして標準的なレベルといえます。実燃費23kmから28km/Lという数値は、同クラスのVツインマグナとほぼ同等で、燃費重視のドラッグスター250には及びませんが、パワフルなエンジン性能を考えれば妥当な範囲です。

購入時に最も注意すべきは、車両のコンディションです。キャブレーター車であるため、メンテナンス状態が燃費に直結します。購入前には必ず整備記録を確認し、可能であれば試乗してエンジンの吹け上がりや異音をチェックしましょう。

2007年モデルが最終型のため、現在流通している車両はすべて15年以上経過しています。ラバーホースやケーブルなどの消耗品は全交換を前提に、購入後の整備費用も見込んでおく必要があります。

年間維持費としては、走行距離5,000kmで約10万円程度を想定しておけばよいでしょう。250ccクラスは車検がないため、大型バイクと比べて維持費を抑えやすい点は大きなメリットです。ガソリン代は年間3万円から4万円程度となります。

燃費を向上させるためには、穏やかなアクセル操作と定期的なメンテナンスが重要です。特にキャブレーターの調整、タイヤの空気圧管理、エアフィルターやプラグの点検を怠らないことで、本来の燃費性能を維持できます。

エリミネーター250Vは、燃費よりも走りの楽しさを優先したい方に適したバイクです。高回転まで気持ちよく回るVツインエンジン、250ccとは思えない車格の大きさ、そして唯一無二のスタイリングが最大の魅力といえます。燃費面での妥協は必要ですが、その分を補って余りある所有満足度が得られるはずです。

中古車選びでは、価格だけでなく整備状況を重視し、信頼できるショップから購入することをおすすめします。少し高めでも整備済みの車両を選べば、結果的に維持費を抑えられる可能性が高くなります。エリミネーター250Vとの相性を見極め、納得のいく一台を見つけてください。

総括:エリミネーター250Vの燃費を徹底解説!実燃費から維持費まで

  • 実燃費は平均してリッター23〜28kmの範囲で安定
  • カタログ燃費33.0km/Lは理想条件下の数値で実走行とは5km以上の差がある
  • 街乗りでは20〜25km/L、ツーリングでは25〜30km/Lが目安
  • 高速走行時は22〜27km/L程度で空気抵抗により若干低下
  • 後期型(2000年以降)は排ガス規制対応で燃費効率が向上
  • 水冷DOHC4バルブ90度Vツインエンジンは高回転・パワー志向の設計
  • 前期38PS・後期35PSで年式により出力が異なる
  • タンク容量13.0Lで航続距離は約300〜325km、リザーブ容量は約3.2L
  • 燃料計は非装備でリザーブ切替による給油管理が基本
  • 穏やかなアクセル操作と早めのシフトアップで燃費向上が可能
  • キャブレーター整備と空気圧管理(前1.75/後2.00kgf/cm²)が燃費維持に重要
  • 標準ではタコメーター非装備の個体が多く、後付け例も多い
  • Vツインマグナと燃費性能は同等、ドラッグスター250よりパワー重視
  • 装備重量186kgで燃費よりも安定性と走りを優先した設計
  • 燃費よりも走行性能と所有満足度を重視するライダーに最適
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