
出典:YAMAHA公式
MT-03の最高速について調べている方は、実際の走行性能や他車との比較が気になっているのではないでしょうか。250ccと400ccの中間に位置する320ccのMT-03ですが、実は意外な高性能を秘めています。
MT-03の最高速は実測報告で170km/h前後(条件次第で175km/h程度)とされており、同クラスのバイクと比較しても十分な性能を発揮します。スペック上の馬力は42PS、燃費性能も26.4km/Lと優秀で、足つき性も780mmのシート高により多くのライダーが安心して乗車できます。ツーリングでの実用性も高く、一方で購入前に知っておくべき欠点も存在します。
この記事では、MT-03の最高速に関する詳細なスペックから実際の走行性能まで、購入を検討している方が知りたい情報を包括的に解説していきます。
- MT-03の最高速とエンジンスペックの詳細データ
- 実際の走行性能と他車との比較結果
- ツーリングや日常使用での実用性評価
- 購入前に把握すべきメリット・デメリット
MT-03の最高速と基本性能

Ride Style・イメージ
- MT-03の最高速スペック詳細
- 馬力とトルクの実力値
- 燃費性能と航続距離
- 足つき性能と取り回し
- MT-25との性能比較
MT-03の最高速スペック詳細
MT-03の最高速は実測報告で170km/h前後(条件次第で175km/h程度)とされており、320ccの並列2気筒エンジンとしては十分な性能を発揮します。メーター誤差や風向・勾配により変動するため、個体差や条件により結果が変わることを理解しておくことが重要です。
エンジンは高回転型の設計となっており、レッドゾーンは12,500rpmから始まります。高回転域でも安定してパワーを発揮できるため、最高出力の42PSは10,750rpmで発生します。
高速巡航時は6速で約6,000-6,500rpm(路面勾配・向風等で前後)で100km/hを維持でき、余裕を持った走行が可能です。状況によっては追い越し時もスムーズな加速が期待できる場合があります。
一方で、MT-03はサーキット走行などを想定した設計ではないため、リッターバイクのような最高速性能を求める人には物足りなさを感じる可能性があります。あくまで実用的な中型スポーツバイクとして捉えることが重要です。
項目 | MT-03の数値 |
---|---|
最高速度 | 実測170km/h前後(条件次第で175km/h程度) |
高速巡航時の回転数 | 約6,000-6,500rpm(100km/h時) |
レッドゾーン開始 | 12,500rpm |
馬力とトルクの実力値
バロンからこの車両で帰ってきた。
MT-03 軽くてトルクもあるしええバイクやね🏍 pic.twitter.com/dooSCN1JUF— 坊主 (@bouz_com) September 22, 2023
MT-03の最高出力は42PS/10,750rpm、最大トルクは30Nm/9,000rpmを発揮します。これらの数値は320ccクラスとしては優秀で、特に低中速域でのトルクの太さが印象的です。
実際のダイナモテストでは、後輪出力(ダイノ計測)で約37馬力、20.2 ft/lbのトルクを記録しており、3000回転からでも力強く走るエンジン特性を持っています。4000回転で勢いを増し、6000回転で力強く加速し、9000回転まで力強く走り続けます。
MT-03のエンジンはショートストローク設計を採用しており、高回転域までスムーズに伸びる特性があります。これにより、街乗りから高速走行まで幅広いシーンで優秀な性能を発揮できるのです。
ただし、軽量な車体(166kg)は発進・停止・取り回しには有利ですが、高速域での安定感にやや影響を与える場合があります。これは風圧の影響も大きく、ネイキッドバイク特有の特性と言えるでしょう。
燃費性能と航続距離

Ride Style・イメージ
MT-03の燃費性能は、WMTCモード値で26.4km/Lとなっています。実走行でも優秀な数値を記録し、走行条件により25-35km/Lの範囲で推移する場合が多いようです。
燃料タンク容量は14Lのため、WMTC基準の計算上は約370km、実用では条件次第で300km台中〜後半の航続距離となります。実際の使用条件によって変動するため、給油ポイントが限られる山道や郊外を走る際には、こまめに燃料計を確認することをおすすめします。
320ccエンジンの特性として、低回転域でのトルクが豊富なため、少ないスロットル開度でもスムーズな加速が可能です。そのため、必要以上にエンジンを回さなければ燃料を効率よく使うことができ、優秀な燃費性能につながっています。
足つき性能と取り回し
今回のうどん巡りの相棒。MT-03です。背が低いので、シート高の割に足つきが良くて安心しました。デフォでトップケースがついているのもありがたいです pic.twitter.com/hOS7buN9FK
— サバシロ (@inatnap_gu) May 14, 2025
MT-03のシート高は780mmで、日本人の平均身長でも足つき性は良好です。多くのライダーが安心して乗車できる高さに設定されており、立ちごけのリスクも軽減されています。
車体重量は166kgと軽量なため、発進・停止・取り回しが非常にしやすく初心者にも安心です。この軽さは街中でのUターンや駐車場での取り回しにも大きなメリットをもたらします。
軽量な車体により、バイクを倒しそうになった際の立て直しも容易で、立ちごけのリスクを大幅に軽減できます。ただし、体格や路面状況によって取り回しの感覚は変わるため、購入前の試乗をおすすめします。
一方で、車体の軽さは高速域での安定感に影響する場合があります。風の強い日の高速走行では、やや不安を感じることもあるため、天候条件に応じた走行を心がける必要があります。
MT-25との性能比較

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MT-03とMT-25は見た目が非常によく似ていますが、性能面では明確な違いがあります。最大の違いは排気量で、MT-03は320cc、MT-25は249ccです。
この70ccの差により、MT-03は低中速域のトルクが太く、街乗りや高速道路での余裕が感じられます。一方のMT-25は軽快な高回転域の吹け上がりが特徴で、スポーツ走行に向いています。
項目 | MT-03 | MT-25 |
---|---|---|
排気量 | 320cc | 249cc |
最高出力 | 42PS/10,750rpm | 35PS/12,000rpm |
最大トルク | 30Nm/9,000rpm | 23Nm/10,000rpm |
車両重量 | 166kg | 166kg |
燃費(WMTC) | 26.4km/L | 26.5km/L |
新車価格差 | 約5.5万円高 | - |
車体重量・シート高・サイズなどは両車でほぼ共通のため、純粋にエンジン性能の差を体感できます。MT-03はMT-25よりも高いギアで走行できる場面が多く、結果として運転の気ぜわしさが少なくなります。
価格面での差は約5.5万円程度ですが、得られるパワーや走行性能を考えると妥当な価格差と言えるでしょう。ただし、MT-03には車検があるため、維持費の面では25の方が有利です。燃費性能については、両者ともに優秀な数値を記録しており、ほぼ同等の性能となっています。
MT-03の最高速に関する評価と選び方

Ride Style・イメージ
- ツーリング性能の実際
- 購入前に知るべき欠点
- 後悔しない選び方のポイント
- ダサい?デザイン評価
- カスタム可能性
- 中古車選びのポイント
- インプレと総合評価
ツーリング性能の実際
MT-03は中距離から長距離までのツーリングにも十分対応できる設計となっています。特に体への負担を抑えたアップライトなポジションと優秀な燃費性能が、快適な移動をサポートします。
高速道路での巡航性能も優秀で、6速で巡航時のエンジン回転数は約6,000-6,500rpm程度となり、100km/hでの走行が快適に行えます。加速力にも余裕があり、勾配や積載量などの状況によっては追い越し時もスムーズな加速が可能です。
ただし、ネイキッドタイプのため風防性能が低く、長時間の高速走行では風圧による疲労が蓄積します。風防効果を求める場合は、社外品のスクリーンやカウル類の装着を検討する必要があります。
倒立式フロントフォーク(2020年モデル以降)は剛性が高く、フロントがぶれにくいため高速走行でも安心感があります。MT-03に採用されたラジアルタイヤのグリップ力も走行安定性を支え、路面への追従性も高いレベルを維持しています。
ロングツーリングでの注意点
燃料タンクは14Lでやや小さめのため、頻繁にガソリンスタンドに立ち寄る必要が出てくる可能性があります。長距離を走る計画を立てる際には、あらかじめ給油ポイントを確認しておくと安心です。
また、積載能力にも制限があります。ネイキッドタイプの特性上、荷物を載せるためのスペースが限られており、キャンプ道具や大きな荷物を持参する場合は、サイドバッグやリアボックスの取り付けが必要になります。
購入前に知るべき欠点
今回のうどん巡りの相棒。MT-03です。背が低いので、シート高の割に足つきが良くて安心しました。デフォでトップケースがついているのもありがたいです pic.twitter.com/hOS7buN9FK
— サバシロ (@inatnap_gu) May 14, 2025
MT-03は魅力的なバイクですが、購入前に理解しておくべき欠点もあります。まず、積載性の低さが挙げられます。ネイキッドタイプのデザインは見た目がスッキリしている分、荷物を固定するための工夫が求められます。
防風性の不足も指摘されており、カウルがないため高速道路を走ると風圧が直接体に当たります。特に長距離ツーリングでは体力を消耗する原因になることがあります。
純正のサスペンションの柔らかさも欠点の一つです。街乗りや軽めのツーリングでは快適ですが、ワインディングやスポーツ走行では物足りなさを感じるライダーもいます。
さらに、ハンドルやエンジンの振動が気になるという声もあります。特に長時間の運転では手がしびれることもあり、快適性に影響を与える場合があります。この点は、重めのバーエンドやグリップを交換することで改善可能です。
欠点 | 影響度 | 対策 |
---|---|---|
積載性の低さ | 高 | 専用バッグ・キャリア装着 |
防風性の不足 | 中 | 社外スクリーン装着 |
サスペンションの柔らかさ | 低 | 社外品への交換 |
振動問題 | 中 | バーエンド・グリップ交換 |
後悔しない選び方のポイント

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MT-03で後悔しないためには、まず自分の用途と期待値を明確にすることが重要です。高速道路やバイパスでの追い越しや合流には問題なく対応できますが、リッターバイクのような圧倒的な加速や最高速を求めて購入すると物足りなさを感じる可能性があります。
あくまで実用的な中型スポーツバイクとしての性格を理解しておくと、満足度の高い選択になります。ツーリングや通勤・街乗り用途では、トルクの厚みが快適性を生み出します。
高速性能、足つき性、価格、装備、すべてにおいてバランスが取れているのがMT-03の魅力です。スポーツライディングも楽しめますが、日常での利便性もしっかりと確保されています。
万が一シート高が気になる場合でも、ローシートや足つき改善アクセサリーで対応可能です。最終的には、使用目的とライダー自身の体格・経験に応じて選ぶことで、満足度の高い選択となります。
MT-25との選び方の基準
MT-25と迷っている場合は、車検をどう捉えるかで決めることをおすすめします。車検は2年に一度の法定点検として、安全性を保つための重要な制度です。費用は内容により変動しますが、適切なメンテナンスを継続する機会と捉えることもできるでしょう。
高速道路を頻繁に使うならMT-03、街乗りやコスパを重視するならMT-25といった選び方が適切です。どちらも優秀なバイクですが、用途に応じた選択が重要になります。
ダサい?デザイン評価
mt03
数分前に気付いたけど、ライトがなあ…ダサい・・・ pic.twitter.com/NrHT4us0Qu— かぺら(14)一日1 mol (@cape2a_m37) November 25, 2020
MT-03のデザインについては賛否が分かれるところです。特にLEDヘッドライトの昆虫のような顔つきは、個性的で好き嫌いが分かれるポイントとなっています。このデザインをダサいと感じる人もいれば、他にない独特さがカッコいいと評価する人もいます。
シャープでアグレッシブなスタイリングが特徴で、全体的にはコンパクトながらもボリューム感のあるタンクカバーが印象的です。実際に街中でも目立つデザインで、他車とは明らかに異なる個性を持っています。
カラーリングについても意見が分かれやすい部分です。MT-03のカラーバリエーションは多くありませんが、派手すぎない色合いは街中でも自然に馴染むというメリットがあります。
タンクカバーやシート周りのデザインがややボリューム感に欠けるという指摘もありますが、このコンパクトさが取り回しのしやすさにつながっているため、機能性とのバランスを考えた設計と言えるでしょう。
最終的にデザインの評価は個人の好みに大きく左右されますが、MT-03の独特なスタイルは多くの人にとって魅力的なポイントであることは間違いありません。購入前には必ず実車を確認することをおすすめします。
カスタム可能性

Ride Style・イメージ
MT-03はカスタムベースとしても人気が高く、様々なアフターパーツが利用できます。ただし、専用パーツは限られているため、MT-25やYZF-R25/R3用のパーツも適合する場合が多いことを覚えておくと選択肢が広がります。
人気のカスタムとしては、丸目ヘッドライトへの換装があります。汎用の丸目ヘッドライトユニットと専用ステーを組み合わせることで、クラシカルな外観に変更できます。ただし、適合確認は必須で、専門店での相談をおすすめします。
カスタム項目 | 効果 | 難易度 |
---|---|---|
マフラー交換 | 音質・軽量化 | 中 |
ヘッドライト換装 | 外観変更 | 高 |
ハンドル交換 | ポジション改善 | 中 |
サスペンション | 走行性能向上 | 高 |
フェンダーレス | 外観スッキリ | 低 |
その他、リアフェンダーレスキット、社外マフラー、ハンドル交換、サスペンション変更なども人気のカスタムです。特にサスペンション変更は走行性能の向上に直結するため、スポーツ走行を楽しみたい方におすすめです。
ただし、カスタム時には適合確認を怠らず、必要に応じて専門店に相談することが重要です。特に保安基準に関わる部分の改造は、車検への影響も考慮する必要があります。
中古車選びのポイント
中古車ですが、バイクを増車しました!^_^!
YAMAHA MT-03妻の400ccクラスリハビリビリも兼ねてます。
これをステップにまた改めて、
大型二輪へチャレンジもします!^_^! pic.twitter.com/hk4i1AHu2b— あぽじMONSTER OSWALD (@Raijin_apo_g) June 1, 2025
MT-03の中古車を選ぶ際には、年式による違いを理解することが重要です。2020年モデル以降は倒立フォークやLEDヘッドライト、ABS標準装備が採用され、よりモダンで洗練された仕様となっています。現行日本仕様ではMT-03のみラジアルタイヤが採用されていますが、海外仕様や年式により異なる場合があります。
2019年以前のモデルは正立フォークを採用しており、価格面では有利ですが装備面では劣ります。中古市場では一般的に旧型モデルの方が価格が手頃な傾向にありますが、相場は時期や状態により変動するため注意が必要です。
中古車選びでは、走行距離よりもメンテナンス状況を重視することが大切です。定期的にオイル交換やチェーンメンテナンスが行われているかを確認しましょう。
また、転倒歴の有無もチェックポイントです。MT-03は外装の多くが樹脂製のため、転倒時の損傷は比較的軽微で済むことが多いですが、フレームやエンジン部分に損傷がないかは必ず確認が必要です。
年式別の主な違い
2020年モデル以降はABS標準装備、倒立フォーク、MT-03のみラジアルタイヤ採用と大幅に装備が向上しています。一方、2019年以前のモデルはシンプルな構成ですが、基本性能は同等です。
2025年モデルではアシスト&スリッパークラッチの追加やスマートフォン接続機能(Y-Connect)など、操作性や利便性がさらに向上しているため、最新の装備を求める場合は、新しい年式を選ぶことをおすすめします。
インプレと総合評価

Ride Style・イメージ
MT-03に関する実際のオーナーインプレを見ると、満足度は全体的に高めです。特に軽量で取り回しがしやすいことや、低中速域でのトルクの豊富さが高く評価されています。
初心者や女性ライダーからは「初めての大型に近い感覚を味わえる」といったポジティブな意見が多く、街乗りやワインディングでの軽快さに対する評価も目立ちます。
実際のオーナーの声を見ると、「320ccとは思えないくらい高速道路での余裕がある」「軽快で楽しいバイク」という評価が多いですね。一方で「高速での風圧がキツイ」「タンデム時のシートが狭い」といった指摘もあります。
高速道路での長距離移動や、トップスピードを重視するライダーからは、パワー不足を感じるという意見もありますが、日常的な使用範囲では十分すぎる性能を発揮します。
総合的には、MT-03はスポーティさと実用性を兼ね備えた優秀なバイクと評価できます。選び方を間違えなければ、後悔することはほとんどないでしょう。万が一の問題があっても、豊富なアフターパーツで対応可能な点も魅力の一つです。
総括:MT-03の最高速・馬力・燃費完全ガイド!後悔しない選び方
- MT-03の最高速は実測で170km/h前後、条件により175km/h程度
- 42PS/30Nmの出力で低中速域のトルクが太く扱いやすい
- 燃費26.4km/LでWMTC基準計算上約370kmの航続距離
- シート高780mmで多くのライダーが安心して乗車可能
- 車重166kgの軽量設計で取り回しが容易
- MT-25との価格差は約5.5万円だが性能差は体感できるレベル
- 高速巡航では6速約6000-6500rpmで100km/h維持が可能
- ツーリング性能は高いがネイキッド特有の風圧問題あり
- 積載性の低さと防風性不足が主な欠点
- サスペンションがやや柔らかめでスポーツ走行には物足りない場合も
- デザインは個性的で好みが分かれるが実車確認がおすすめ
- カスタムパーツはMT-25/YZF-R25/R3用も流用可能な場合あり
- 中古車選びでは2020年以降のモデルが装備面で有利
- 2025年モデルではアシスト&スリッパークラッチ追加で操作性向上
- オーナー満足度は高く街乗りからツーリングまで対応可能