
出典:HONDA公式
CBR400RRの最高速についてお調べですね。1990年代のレーサーレプリカブームを象徴するこのバイクは、今なお多くのライダーを魅了し続けています。この記事では、CBR400RRの最高速度はもちろんのこと、その性能を裏付けるスペックや馬力、さらには気になる燃費や特徴的なカウル、そして性能をさらに引き出すマフラー交換といったカスタム情報まで、網羅的に解説していきます。
- CBR400RRの年式ごとのスペックと実際の最高速
- 加速性能に深く関わるギヤ比や車体の特徴
- 最高速をさらに引き上げるためのカスタム方法と注意点
- 現在の中古市場の動向や、噂される新型モデルの可能性
CBR400RRの最高速は?スペックから性能を解説

Ride Style・イメージ
- 主力モデルNC29のスペックと馬力
- ノーマル状態での最高速度はどのくらい?
- ギヤ比が加速と最高速に与える影響
- 空力を意識した特徴的なカウルデザイン
- 気になる燃費と航続距離は?
主力モデルNC29のスペックと馬力
CBR400RRの性能を語る上で中心となるのが、1990年に登場したNC29型です。このモデルは、前期型と後期型で最高出力に違いがあり、バイクの性格を大きく左右しています。
主な理由は、1993年に行われた馬力自主規制の変更です。これにより、同じNC29型でも前期型はパワフルな59馬力、後期型は扱いやすさを考慮した53馬力仕様となっています。最大トルクも前期型の方が高く、より高回転域でのパワーを重視した設計でした。
以下にNC29型の前期・後期の主要スペックをまとめました。乾燥重量やシート高は年式や資料によって表記に揺れがある点にご注意ください。
項目 | CBR400RR (NC29 前期 '90) | CBR400RR (NC29 後期 '94) |
---|---|---|
エンジン形式 | NC23E型 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒 | |
総排気量 | 399cc | |
最高出力 | 59PS / 13,000rpm | 53PS / 13,000rpm |
最大トルク | 4.0kgf・m / 10,000rpm | 3.6kgf・m / 10,000rpm |
車両重量 (乾燥) ※1 | 162kg | 163kg |
シート高 ※2 | 750mm | 720mm |
燃料タンク容量 | 15L |
※1 1990年モデルの乾燥重量は162kgとする資料と175kgとする資料(例:Webike諸元)があり、表記に揺れがあります。
※2 シート高は資料により差異が見られます。1994年モデルは720mmとされる一方、750mmと記載する海外レビュー等も存在します。
ポイント
NC29型は前期(59馬力)と後期(53馬力)で出力が異なります。中古車を選ぶ際には、どちらのモデルであるかを確認することが、求める走りを知る上で非常に重要です。
ノーマル状態での最高速度はどのくらい?
CBR400RRやっぱり軽くて乗りやすくて速いなぁーーー
キッチリ回せて(13500回転)凄く楽しい♥
ミッションも入りも良い⭕エンジンもすこぶる調子良い⭕
サスペンションも私の好みに仕上げてあるので曲がりやすい⭕
400って嫌われてるけどめっち楽しいと思うんだよなーーー🤔 pic.twitter.com/DRQleJgKNL— 親方。ZX 4RR だっぺ‼️ (@CBR400RRCB400) February 7, 2023
CBR400RRのノーマル状態での最高速は、一般的に180km/hから200km/h程度に達すると言われています。当時の自主規制の背景から、多くの国内仕様車には180km/hで作動する速度リミッターが搭載されていましたが、車両のコンディションや走行環境によってはそれを超えるポテンシャルを秘めていました。
特に59馬力を発生するNC29前期型は、理論上200km/hを超える性能を持っています。一部の海外フォーラムなどでは、リミッターのない輸出仕様や初期モデルで200km/hを超えたという報告もありますが、これらは公式な記録ではなく、あくまで参考情報と捉えるのが賢明です。
理論値と実走行の違い
【理論上の最高速】
エンジンの回転数とギヤ比から計算すると、6速13,000rpmで約206.7km/hに達します。もしエンジンがレブリミットの上限まで回れば、さらに速度は伸びる計算です。
【実際の走行では】
実際の公道では、空気抵抗や路面の摩擦抵抗、登坂抵抗などがかかるため、理論値通りの速度が出るわけではありません。また、前述の通り国内仕様では速度抑制が一般的であり、実際の最高速はこれらの要因に大きく左右されます。
ギア | 理論速度 |
---|---|
1速 | 約82.4 km/h |
2速 | 約115.8 km/h |
3速 | 約145.3 km/h |
4速 | 約172.7 km/h |
5速 | 約190.0 km/h |
6速 | 約206.7 km/h |
※算出根拠:一次減速比2.117, 二次減速比2.600, 6速ギヤ比1.318, タイヤサイズ150/60R17での計算値
ギヤ比が加速と最高速に与える影響

Ride Style・イメージ
CBR400RRの俊敏な加速性能は、そのクロースレシオの6速ミッションに秘密があります。クロースレシオとは、各ギアの比率が近く、シフトアップした際のエンジン回転数の落ち込みが少ない設定のことです。
この設定により、エンジンパワーを効率よく使える「パワーバンド」を維持しやすくなり、途切れることのない鋭い加速感を生み出します。例えば、1速で13,000rpmまで回して2速にシフトアップすると、回転数は9,240rpmまでしか落ち込みません。これにより、常に力強いトルクを発揮する回転域で走り続けることが可能です。
一方で、最高速という観点では、このギヤ比の設定が必ずしも有利に働くとは限りません。ギヤ比が低い(ローギアード)設定は加速力に優れますが、エンジンの回転数が早く上限に達してしまうため、最高速は伸び悩む傾向にあります。
言ってしまえば、CBR400RRはサーキットや峠道での加速性能と、ギアを次々と変えていく楽しさを最優先した設計と言えるでしょう。高速道路での巡航性能も十分ですが、本領を発揮するのはタイトなコーナーが続くような場面です。
空力を意識した特徴的なカウルデザイン
おぉー!俺はCBR400RRをカウル変えたい! pic.twitter.com/AKWNS4O4fJ
— たくと (@1222Taaa) March 16, 2018
CBR400RRのデザインは、ただ格好良いだけでなく、最高速に直接影響する空力性能を徹底的に追求して設計されています。
特にNC29型では、当時のバイク専門誌などでLCG(Low Center of Gravity)フレームと呼ばれた、低重心化を狙った新設計フレームの採用と合わせて、カウル形状も一新されました。ライダーが伏せた際に体とバイクが一体となり、空気抵抗を最小限に抑えるフォルムは、まさにレーサーレプリカならではの機能美です。
また、年式によってはアッパーカウルからフレッシュエアを取り込むダクトが設けられており、エンジンの冷却性能を高め、高負荷時でも安定したパフォーマンスを維持することに貢献しています。
※LCGはホンダの公式な技術名称ではなく、当時のメディア等で用いられた呼称です。また吸気ダクトの構造も年式により差異があります。
注意点
優れた空力性能を持つカウルですが、デメリットもあります。特に夏場の渋滞路などでは、エンジンからの熱風がライダーに直接当たり、かなりの熱さを感じることがあります。これは高性能バイクの宿命とも言える部分です。
気になる燃費と航続距離は?

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CBR400RRのような高性能スポーツバイクにおいて、燃費は多くのオーナーが気にするポイントです。結論から言うと、燃費は乗り方によって大きく変わります。
メーカーが公表している60km/h定地走行燃費は、NC29後期型で32.0km/Lです。しかし、これはあくまで理想的な条件下での数値であり、実際の燃費はこれより低くなるのが一般的です。
街乗りとツーリングでの燃費目安
街中でのストップ&ゴーが多い乗り方や、高回転を多用するスポーティな走り方をすれば、燃費は15~20km/L程度まで落ち込むことがあります。逆に、高速道路を一定の速度で巡航するようなツーリングでは、20~25km/L程度まで伸びることも期待できます。
燃料タンク容量は15Lなので、航続距離の目安は以下のようになります。
- 街乗り中心の場合: 225km ~ 300km
- ツーリング中心の場合: 300km ~ 375km
このように、十分な航続距離は確保されているため、日帰りツーリングなどでは給油の心配は少ないでしょう。ただし、高回転エンジンのため、アクセルの開け方一つで燃料の消費量が大きく変わることを覚えておく必要があります。
CBR400RRで最高速を追求!カスタムと今後の展望

Ride Style・イメージ
- 最高速が変わる?マフラーなど人気カスタム
- 現在の中古相場と購入時の注意点
- 待望の新型の発売日はいつ?
- 新型は4気筒?気になる値段を予想!
最高速が変わる?マフラーなど人気カスタム
CBR400RRのポテンシャルをさらに引き出し、最高速アップを狙うためにはカスタムが有効な手段となります。特に効果的なのが、吸排気系と駆動系のカスタムです。
マフラー交換の効果
最もポピュラーなカスタムがマフラー交換です。社外製の高性能マフラーに交換することで、排気効率が向上します。これにより、高回転域でのエンジンの吹け上がりが鋭くなり、パワーアップと共に最高速の伸びが期待できます。ヨシムラやダイシンレーシングといった当時の定番ブランドは、今でも中古市場で人気があります。
ただし、単にマフラーを交換しただけでは本来の性能を発揮できない場合もあります。最適なパフォーマンスを得るためには、キャブレターの再セッティングが必要になることを覚えておきましょう。
スプロケット交換によるギヤ比の変更
最高速に直接的な影響を与えるのが、スプロケット交換による二次減速比の変更です。ノーマルの設定は加速重視ですが、これを最高速重視(ハイギアード)に変更することが可能です。
- フロントスプロケット:歯数を増やすと最高速重視に
- リアスプロケット:歯数を減らすと最高速重視に
例えば、フロントを15丁から16丁に増やすと、同じエンジン回転数でもより高い速度が出るようになります。理論上は13,000rpm時の最高速が206.7km/hから約220km/hへと向上します。
カスタムの注意点
スプロケット交換で最高速を伸ばすセッティングにすると、発進時などの加速性能が犠牲になります。また、エンジンパワーがギヤ比に見合わない場合、かえって最高速が落ちてしまう可能性もあります。さらに、速度計に誤差が生じたり、リミッター解除などの改造は公道での使用が法律で禁じられていたり、車検に適合しなくなる場合があるため、カスタムは法令を遵守し、専門知識のあるショップに相談することをお勧めします。
現在の中古相場と購入時の注意点
昔乗ってたCBR400RRにまた乗りたい!
中古ググったけど…
このカラーは出て来ない…
ああああ、売らなきゃ良かった…#HONDA#ホンダ#NC29#CBR#400RR#トリコロール pic.twitter.com/2G2Dzrc5fM— ごもら (@gomora0128) July 4, 2019
CBR400RRは生産終了から20年以上が経過しており、中古市場では価格が高騰傾向にあります。状態の良い車両は100万円を超えることも珍しくなく、旧車としての価値が高まっています。
2025年10月10日時点で調査したところ、例えばバイクブロスのカタログ情報では価格帯が55万円~119.8万円、GooBikeに掲載されている実車両の全国平均は約84.2万円と表示されています。ただし、これはあくまで目安であり、個体の状態や走行距離によって価格は大きく変動します。
購入時にチェックすべきポイント
古いバイクであるため、購入時には以下の点を念入りにチェックすることが後悔しないための鍵となります。
- エンジン:異音がないか、スムーズに高回転まで吹け上がるか。オイル漏れや滲みも要確認です。
- 電装系:レギュレーターは消耗品であり、故障しやすい箇所の代表です。灯火類が正常に作動するかも確認しましょう。
- 足回り:フロントフォークからのオイル漏れや、リアサスペンションの抜けがないかを確認してください。
- 外装パーツ:カウルに割れや欠けがないか。純正部品は入手困難なものが多いため、外装の状態は価格に大きく影響します。
ポイント
CBR400RRは部品の供給が少なくなってきているため、購入後の維持費や修理の難易度も考慮する必要があります。信頼できるショップで購入し、整備履歴がしっかりしている車両を選ぶことが重要です。
待望の新型の発売日はいつ?

Ride Style・イメージ
近年、カワサキから4気筒エンジンを搭載したNinja ZX-4Rが登場したことを受け、ホンダファンからは「CBR400RRの復活」を期待する声が高まっています。
2025年10月10日現在、ホンダからの公式な発表は一切ありません。しかし、一部のバイク専門誌やWEBメディアでは、「CBR400R Four」という名称の商標登録に関する報道などを基に、2025年秋頃に新型が登場するのではないか、という予測が報じられています。(参照:RideApart等)
これはあくまで噂レベルの話であり、今後の公式情報を待つ必要がありますが、多くのライダーがその続報を心待ちにしています。
補足
現在出回っている新型CBR400RRに関する情報は、現時点ではあくまでファンの期待や予測に基づいたものです。今後の動向を冷静に見守る必要があります。
新型は4気筒?気になる値段を予想!

Ride Style・イメージ
もし新型CBR400RRが登場するとすれば、その最大の注目点は4気筒エンジンの搭載でしょう。ライバルであるNinja ZX-4Rに対抗するためにも、現代の技術で蘇る高回転4気筒エンジンは必須の要素と考えられています。
性能面では、最新の排ガス規制に対応しつつ、クラストップレベルのパワーを発揮することが期待されます。また、ホンダがCB650Rなどで採用している「E-Clutch」が搭載されるのでは、という憶測もありますが、これも公式な情報ではありません。
気になる価格については、100万円前後になるのではないかと予想されています。新開発の4気筒エンジンや最新の電子デバイスを搭載することを考えると、この価格帯は現実的なラインと言えるでしょう。これもまた、公式発表を待つしかありませんが、夢が膨らむ話です。
総括:CBR400RRの最高速を徹底解説!スペックからカスタムまで網羅
- CBR400RR(NC29)は59馬力(前期)と53馬力(後期)の仕様が存在する
- ノーマル最高速は国内仕様の速度抑制もあり180km/hから200km/h程度が目安
- 理論上は6速13,000rpmで約206.7km/hに達するポテンシャルを持つ
- 鋭い加速を生むクロースレシオの6速ミッションが技術的な特徴
- 低重心設計のフレームと空力性能に優れたカウルを装備する
- 実燃費は乗り方により15km/Lから25km/L程度で変動
- マフラーやスプロケットのカスタムで最高速の向上が見込める
- カスタム時は法的規制や性能バランスへの注意が不可欠
- 中古車価格は高騰傾向で車両状態の入念な確認が重要
- 純正部品の供給は不安定なため、購入後の維持管理に留意が必要
- 新型CBR400RRの公式発表はない(2025年10月時点)
- 新型は4気筒エンジン搭載との噂が根強く存在する(未確定情報)
- 新型の登場時期は2025年秋頃との予測がある(噂)
- 予想価格は100万円前後と見られている(推測)
- E-Clutch搭載の可能性も噂されているが確証はない