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ホンダのミドルクラス・フルカウルスポーツとして人気のCBR400R。しかし、一部では「CBR400Rは不人気なのではないか」といった声も聞かれることがあります。実際のところ、その評価はどうなのでしょうか。
この記事では、CBR400Rが本当に不人気なのか、その理由を探るとともに、基本的なスペックや気になる最高速性能、購入の際に重要な足つき性について詳しく解説します。 また、「CBR400Rは満タンで何キロ走ります?」といった具体的な燃費や航続距離に関する疑問にもお答えします。
ライバル車種との比較や、実際に乗っているユーザーのリアルな口コミ・評判も交えながら、CBR400Rの真の魅力や注意点、そしてどのようなライダーにおすすめなのかを徹底的に検証していきます。CBR400Rの購入を検討している方、その実力に関心のある方は、ぜひ参考にしてください。
- CBR400Rが「不人気」や「つまらない」と言われる背景にある理由(主にエンジン特性)と、それが必ずしも短所ではないこと
- 最高速、燃費、足つき、ポジションといったCBR400Rの具体的なスペックと実際の性能
- Ninja 400やCBR250RRといった主要ライバル機種との明確な違いと、CBR400Rの立ち位置
- 実際のユーザー評価(メリット・デメリット)を踏まえた上で、CBR400Rがどのようなライダーに向いているか
CBR400Rが不人気と言われる理由とは?

出典:HONDA公式
- 不人気?スペックとエンジンの特徴
- ニンジャ400との比較:どっちが速い?
- CBR250RRとの比較:どっちを選ぶ?
- カスタムパーツは少ないのか?
- CBR400Rは生産終了したの?
不人気?スペックとエンジンの特徴
CBR400Rが一部で「不人気」あるいは「つまらない」と評されることがありますが、その背景にはスペック、特にエンジン形式とその特性が関連していると考えられます。 しかし、これは単純な弱点ではなく、扱いやすさという明確な利点にも繋がっています。
エンジン形式と出力特性
現在のCBR400R(型式:8BL-NC65、2024 年モデル時点)は、水冷4ストロークDOHC4バルブの並列2気筒エンジン(NC65E)を搭載しています。 主なスペックは以下の通りです。
- 総排気量: 399 cm³
- 最高出力: 34 kW〈46 PS〉/ 9,000 rpm
- 最大トルク: 38 N·m〈3.9 kgf·m〉/ 7,500 rpm
このスペックは、400 cm³ クラスのバイクとして十分な動力性能を示しています。 ただ、かつてのレーサーレプリカ時代を知る方や、他の並列4気筒エンジン搭載モデルと比較した場合、物足りなさを感じる可能性はあります。 例えば、同じホンダのCB400SF(生産終了モデル)は並列4気筒エンジンで56 PSを発揮しました。また、初代CBR400R(NC23型)も並列4気筒で59 PSを発生させていた歴史があります。 高回転域まで滑らかに吹け上がる並列4気筒エンジン特有のフィーリングやサウンドに強い魅力を感じる層にとって、現行モデルの並列2気筒エンジンは「CBRらしくない」という印象や、「パワーが控えめだ」という評価に繋がることがあるようです。
並列2気筒エンジンのメリットと特性
一方で、現行CBR400Rの並列2気筒エンジンは、決して性能が劣っているわけではありません。 むしろ、常用域である低・中回転域でのトルクが豊かで、非常に扱いやすい特性を持っています。 エンジン回転数を高く保たなくてもスムーズに加速するため、発進・停止が多い市街地走行でもギクシャクしにくいのが大きな利点です。
また、並列4気筒エンジンと比較して構造がシンプルなため、エンジンの軽量・コンパクト化が可能となり、車体全体の設計自由度を高めます。 これは燃費性能の向上にも貢献しており、公式な燃費データは以下の通り良好な数値を示しています。
- WMTCモード値: 28.1 km/L
- 60 km/h 定地燃費値: 41.0 km/L
燃料タンク容量も17 Lと十分なサイズのため、長い航続距離が期待でき、ツーリングなどでの利便性の高さも魅力となっています。
どのようなライダーに向いているか
このように、CBR400Rのスペックとエンジン特性は、「不人気」「つまらない」という評価を受ける側面がある一方で、「扱いやすい」「燃費が良い」「ツーリングに適している」といった多くの肯定的な評価にも繋がっています。 絶対的なスピードや高回転域での刺激的なフィーリングを最優先するライダーには、やや物足りないかもしれません。 しかし、バイクに乗り始めたばかりの方、久しぶりにバイクに戻ってきたリターンライダーの方、あるいは主にツーリングや街乗りで快適にバイクを楽しみたい方にとっては、非常にバランスの取れた、優れた選択肢となるでしょう。 スポーティなスタイリングの内側に、親しみやすいライダーフレンドリーな性格を秘めているのが、現行CBR400Rの大きな特徴と言えます。
ニンジャ400との比較:どっちが速い?
CBRきたー😁
めちゃくちゃ速いし今の時期気持ちいい🥰
息子びびって乗れないってゆうオチww
とりあえずETCも問題なかったから
首都高でも乗ろっかな😆#CBR400r#イメージカラーの赤 pic.twitter.com/7fRz9xiend— よっくんリミテッド (@Yk_LIMITED) March 25, 2025
CBR400Rの購入を検討する際、多くの場合ライバルとして比較されるのがカワサキのNinja 400です。 どちらも400 cm³ クラスで人気のフルカウルスポーツモデルですが、「結局、どっちが速いのか?」という疑問は尽きません。 結論としては、最高速度そのものには大きな差は出にくいものの、加速感や軽快さといった「体感的な速さ」においては、Ninja 400が有利な場面が多いと言えるでしょう。
スペック比較
まずは、両車の主なスペックを比較表で見てみましょう。
(※Ninja 400のスペックはモデルや年式により若干異なる場合があります。最新の情報をご確認ください。)
表からわかるように、最高出力ではNinja 400がわずかに上回り、発生回転数も高めです。 最大トルクはCBR400Rの方が若干太く、より低い回転数で発生します。 そして最も顕著な違いは車両重量で、Ninja 400はCBR400Rより約23 kgも軽量です。この軽さが、Ninja 400の運動性能に大きな影響を与えています。
「速さ」の観点での比較
- 加速感・軽快さ: 約23 kg軽いNinja 400は、発進時や加速時のレスポンスが鋭敏で、軽快な加速感を味わえます。パワーウェイトレシオでもNinja 400が有利になります。 市街地での信号ダッシュや、ワインディングロードでのコーナー立ち上がりなどでは、Ninja 400の方が「速い」と感じる場面が多いでしょう。 ハンドリングも軽く、文字通り「ひらひら」と軽快に車線変更や切り返しができるのはNinja 400の得意分野です。
- 最高速: 最高速に関しては、国内仕様のバイクにはスピードリミッターが搭載されていることが一般的であり、両モデルともその影響を受けるため、公道で明確な差が出ることは考えにくいです。
- 高速道路での巡航性能: CBR400Rは、Ninja 400に比べて重く、タイヤも太いため、高速道路などでの直進安定性に優れています。どっしりとした安定感は、長距離・長時間の巡航においてライダーの疲労を軽減してくれる要素となります。 また、比較データによると、CBR400Rの方が低いエンジン回転数で巡航できる傾向があり、振動やエンジン音の面でも有利な可能性があります。安定して速度を維持する能力や快適性という面では、CBR400Rに分があると考えられます。
どちらを選ぶべきか
「速さ」をどのように捉えるかで、選ぶべきバイクは変わってきます。
もし「速さ」を加速の鋭さ、ハンドリングの軽快さ、スポーティなフィーリングと考えるなら、Ninja 400がおすすめです。車両重量の軽さは大きな魅力となるでしょう。
一方で、「速さ」を高速道路での安定した巡航能力や、長距離を快適に走り切る能力と考えるなら、CBR400Rが適しています。特に2022 年モデル以降の倒立フォークやダブルディスクブレーキといった、より充実した足回りも魅力です。
どちらのバイクもそれぞれの個性と魅力を持っています。ご自身のライディングスタイルやバイクに求めるものを明確にして選ぶことが大切です。
CBR250RRとの比較:どっちを選ぶ?

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同じホンダのCBRシリーズでありながら、CBR400RとCBR250RRは排気量だけでなく、そのキャラクターや得意とするステージが大きく異なります。 どちらのモデルが自分に適しているのか、それぞれの特徴を比較しながら見ていきましょう。
エンジン特性と走行フィーリングの違い
まずエンジンですが、CBR400Rは399 cm³ の並列2気筒エンジンを搭載し、常用域である低・中回転域から力強いトルクを発生させ、扱いやすさを重視した特性です。最高出力は 34 kW〈46 PS〉と十分なパワーを持ちますが、発生回転数は比較的低い 9,000 rpm です。
一方、CBR250RRは排気量こそ249 cm³ と小さいものの、非常に高回転型の並列2気筒エンジンを搭載しています。最高出力は 31 kW〈42 PS〉(現行モデル)を 13,500 rpm という高い回転数で発生させます。さらに、電子制御スロットル(スロットルバイワイヤ)や3段階のライディングモード選択機能を備えており、より先鋭的でスポーティ、刺激的なライディングフィールを提供します。
このため、実際の走行フィーリングは大きく異なります。CBR400Rはトルクに余裕があり、市街地走行から高速道路巡航まで、様々な場面でスムーズかつ快適に走行できるオールラウンダーです。 対してCBR250RRは、エンジンを高回転域まで積極的に回してパワーを引き出し、軽量な車体を活かした俊敏なハンドリングを楽しむ、ピュアスポーツに近いキャラクターと言えるでしょう。
車体・装備・維持費の比較
車両重量はCBR400Rが191 kgであるのに対し、CBR250RRは約168 kg(ABSモデル)と significantly 軽量です。この約23 kgの差は、取り回しの軽さやコーナリング時の俊敏性に大きく貢献しています。
ライディングポジションに関しては、一般的にCBR250RRの方が前傾姿勢が強く、よりスポーツライディングに適した設定とされています。CBR400Rはそれと比較するとややアップライトで、長距離走行時の快適性にも配慮されたポジションと言えます。
装備面では、両モデルとも倒立フロントフォークやアシスト&スリッパークラッチを装備しています(年式による)。しかし、前述の通りCBR250RRにはライディングモードが搭載されており、電子制御技術の面では一歩進んでいます。
維持費の面では、250 cm³ クラスであるCBR250RRには**「車検が不要」**という大きなメリットが存在します。自動車重量税や軽自動車税、自賠責保険料なども一般的にCBR400Rより安価に抑えられます。
新車価格については、モデルや時期によって変動しますが、電子制御などが充実しているCBR250RRの方が、CBR400Rと同等か、あるいは若干高価になるケースもあります。
比較まとめ:あなたのスタイルに合うのは?
(※CBR250RRのスペックはモデルや年式により若干異なる場合があります。最新の情報をご確認ください。)
どちらのモデルを選ぶべきか、以下を参考に検討してみてください。
- CBR400Rがおすすめなのはこんな人
- 主にツーリングや街乗りで使用したい方
- 高速道路を頻繁に利用する方
- 安定感のある走りや扱いやすさを重視する方
- 排気量の余裕によるトルクフルな走りを求める方
- 車検を含む維持費を許容できる方
- CBR250RRがおすすめなのはこんな人
- ワインディングやサーキットでのスポーツ走行を楽しみたい方
- 軽快なハンドリングや刺激的な高回転エンジンフィールを求める方
- 維持費、特に車検費用を抑えたい方
- ライディングモードなどの最新電子制御に魅力を感じる方
- スポーティな前傾ポジションが好み、または苦にならない方
両車ともにCBRシリーズとしての魅力を持っています。ご自身のライディングスタイル、主な用途、予算などを総合的に考慮して、最適なパートナーとなる一台を選んでください。
カスタムパーツは少ないのか?
愛車のカスタム出来た!
とりあえず、自分がやりたいって思ってたカスタムはこれにて終了!
また、やりたいカスタムで増えたらその都度いじっていきたいと思います!#バイク乗りと繋がりたい
#バイク
#HONDA
#CBR400r pic.twitter.com/h65o0irzMf— Hiziri🦊🐾 (@ymgsn1119) January 13, 2025
CBR400Rのオーナーや購入検討者の方から、「カスタムパーツの種類が少ないのでは?」という声が聞かれることがあります。 確かに、一部の大人気モデルと比較した場合、選択肢の幅は限られるかもしれませんが、決して「カスタムできない」わけではなく、定番のカスタムを楽しむことは十分に可能です。
なぜ「少ない」と感じられるのか
いくつかの理由が考えられます。 第一に、400 cm³ クラス全体の市場規模が、よりエントリー層に人気のある250 cm³ クラスに比べて小さいという点が挙げられます。パーツメーカーとしても、より多くの販売数が見込める車種向けの製品開発を優先する傾向があるのは自然なことです。
第二に、CBR400R自体が、特定の性能に特化するよりも全体のバランスを重視した「優等生」的なキャラクターであることも関係しているかもしれません。過激なカスタムを施すよりも、ノーマルに近い状態でその完成度を楽しむユーザーが多いことも、パーツの種類が爆発的に増えない一因と考えられます。
特に、カスタムベースとして非常に人気が高いホンダのレブル250やGB350、あるいは同じCBRシリーズでもサーキット志向の強いCBR250RRなどと比較した場合、マフラー、カウル、足回りなど、あらゆるパーツの選択肢の豊富さという点では、見劣りしてしまうと感じる場面があるのは事実でしょう。
実際に入手可能なパーツの種類
では、具体的にCBR400R向けにはどのようなカスタムパーツが入手できるのでしょうか? 主要なものを挙げると以下のようになります。
- マフラー: カスタムの定番であり、最も選択肢が多いパーツの一つです。特にJMCA認証を受けたスリップオンタイプのマフラーは、モリワキ、BEAMS、SP忠男、ヨシムラといった国内外の有名メーカーから多数リリースされています。これにより、サウンドの変化、見た目の向上、若干の軽量化などを楽しむことができます。
- 外装系: リア周りをスタイリッシュにするフェンダーレスキットや、防風効果を高めたりデザインを変えたりできるスクリーン、エンジン周りを保護するエンジンスライダーやクランクケースガードなどは、複数のメーカーから選ぶことができます。
- 操作系: ブレーキレバーやクラッチレバー、ステップなどを、好みのデザインやポジション調整機能付きのものに交換するパーツも存在します。
- 積載系: ツーリングの利便性を高めるリアキャリアや、サイドバッグを取り付けるためのバッグサポートなども、車種専用品が販売されています。
このように、ライトカスタムからツーリング用途の実用的なカスタムまで、基本的なニーズに応えるパーツは十分に揃っています。 ただし、フルエキゾーストマフラーや高性能サスペンション、社外ホイール、デザインを根本から変えるようなフルカウルキットなど、より専門的でコアなカスタムパーツとなると、選択肢は限られてくるのが現状です。
まとめ
CBR400Rのカスタムパーツ事情は、「全く無い」わけではなく、「大人気モデルと比較すると選択肢はやや控えめ」というのが実情に近いと言えます。 マフラー交換やフェンダーレス化、ツーリング用装備の追加といった一般的なカスタムであれば、十分に楽しむことが可能です。 特定の高度なカスタムを強く希望する場合には、事前に対応パーツが市場に存在するかどうかを確認しておくと良いでしょう。
CBR400Rは生産終了したの?

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いいえ、CBR400Rは生産終了していません。 2024 年にも最新モデルが登場しており、現在もホンダの正規ラインナップとして新車で購入可能な現行モデルです。
最新モデルの存在が継続の証
ホンダは2024年3月21日に、CBR400Rの最新モデル(型式:8BL-NC65)を発売しました。 このモデルチェンジでは、よりシャープで空力性能を意識した新しい外観デザインが採用されただけでなく、機能面でも大きな進化がありました。
具体的には、滑りやすい路面などでの後輪スリップを抑制する「Honda セレクタブル トルク コントロール (Honda Selectable Torque Control) :HSTC」、いわゆるトラクションコントロールが新たに搭載されました。 さらに、メーターには大型の5インチ フルカラーTFT液晶ディスプレイが採用され、速度や回転数だけでなく、多彩な情報を見やすく表示します。 加えて、スマートフォンとBluetooth®で連携し、ハンドルスイッチや音声入力で各種操作を行える「Honda RoadSync」も標準装備となりました。
このように、近年においても技術的なアップデートや装備の充実化が図られ、新モデルとして販売され続けていることが、CBR400Rが生産終了していない明確な証拠と言えます。
なぜ「生産終了」の噂が出るのか?
では、なぜ一部で「CBR400Rも生産終了したのでは?」といった疑問や噂が生じることがあるのでしょうか。 その背景には、近年の400 cm³ クラスを取り巻く状況があると考えられます。
長年にわたり絶大な人気を誇ってきたホンダのCB400 SUPER FOUR / SUPER BOL D'ORや、ヤマハのSR400といった日本のバイク史を代表するような400 cm³ モデルが、主に年々厳しくなる排出ガス規制への対応などを理由に、相次いで生産終了となりました。 このような状況から、「日本の400 cm³ クラスのバイク自体が減少していくのではないか」「CBR400Rもその流れの中にあるのではないか」という不安や憶測が生まれやすくなっているのかもしれません。
ホンダの現行400 cm³ ラインナップ
しかし、ホンダは現在も国内市場向けに400 cm³ クラスのバイクを供給し続けています。 スポーティなフルカウルモデルであるCBR400Rと、その兄弟車でありアドベンチャースタイルの400Xは、共に現行モデルとしてラインナップされています。 これらは、日本の普通二輪免許で乗ることができるミドルクラスのスポーツモデルとして、ライダーにとって貴重な選択肢であり続けています。
まとめ
繰り返しになりますが、CBR400Rは生産終了しておらず、2024 年には装備を充実させた最新モデルも登場している現行車種です。 新車で購入できるだけでなく、ホンダの最新技術が投入され続けている魅力的なモデルと言えます。 購入を検討されている方は、どうぞ安心して最寄りのHonda Dreamなど、正規販売店に相談してみてください。
CBR400Rは本当に不人気?実際の評価

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- 最高速はどれくらい?リミッターは?
- 足つき・ライディングポジションは?
- 燃費は?満タンで何キロ走る?
- 口コミ・評判:実際のユーザーの声
- 中古市場の状況と選び方のポイント
- インプレッション:実際の乗り味は?
最高速はどれくらい?リミッターは?
CBR400Rの最高速度について関心を持つ方は多いでしょう。一般的に、その最高速は170 km/h 前後とされています。 これは400 cm³ クラスのスポーツバイクとして標準的な性能であり、高速道路での合流や追い越しなど、公道で求められるほとんどの場面で十分な動力性能を持っていることを意味します。
最高速度の目安とエンジン性能
CBR400Rに搭載されている399 cm³ 水冷並列2気筒エンジンは、最高出力 34 kW〈46 PS〉を発揮します。 このパワーにより、中速域から高速域までスムーズに速度を伸ばすことが可能です。 特に高速道路における100 km/hや120 km/hといった速度での巡航は、エンジンに余裕があるため快適に行えますし、追い越し加速もスムーズです。
ただし、CBR400Rはサーキットでのコンマ1秒を競うようなスーパースポーツモデルとは設計思想が異なります。 主に公道での扱いやすさやツーリングでの快適性が重視されているため、絶対的な最高速性能を追求するモデルというよりは、常用速度域での扱いやすさや安定性に重きが置かれています。
スピードリミッターの存在
日本の国内仕様として販売されているバイクには、多くの場合、安全確保や法規遵守の観点からスピードリミッターが搭載されています。 一般的には180 km/hで作動するケースが多いですが、CBR400Rにも同様の速度リミッターが備わっていると考えられます。
このリミッターは、バイクが物理的な性能限界まで速度を出すことを抑制し、同時にエンジンへの過度な負荷を防ぐ役割も果たしています。 そのため、バイクが持つポテンシャル上の最高速と、実際にリミッターが作動する速度は異なる点に注意が必要です。
リミッターカットについて
一部のユーザーの間では、リミッターを解除してバイク本来の性能を引き出す「リミッターカット」と呼ばれるカスタムが行われることがあります。 理論上、これを行えば最高速度はもう少し伸びる可能性があります。
しかし、リミッターカットにはいくつかの重要な注意点があります。 まず、公道においてリミッター作動域を超える速度での走行は法律で禁止されており、極めて危険な行為です。 また、エンジンや車体フレームなどに設計想定以上の負荷がかかり、故障のリスクが高まるだけでなく、メーカー保証の対象外となる可能性も考慮しなければなりません。 CBR400Rが持つ扱いやすさや耐久性といったバランスの良さを考えると、公道走行がメインであれば、リミッターの範囲内でも十分にその性能を楽しむことができると言えるでしょう。
まとめ
CBR400Rの最高速は 170 km/h 前後が一つの目安となりますが、国内仕様車にはスピードリミッターが搭載されていると考えるのが一般的です。 公道での使用においては必要十分以上の性能を備えており、高速道路での巡航も快適にこなす能力があります。 最高速度の数値を追い求めるよりも、CBR400Rならではの扱いやすさや安定した走行性能を活かしたライディングを楽しむのが、このバイクの魅力を引き出す乗り方と言えるでしょう。
足つき・ライディングポジションは?
友人に撮って貰ったお気に入り! !
身長179なんで足つきは最高です👍#CBR400R pic.twitter.com/cA5h9Hc9HN— haru (@haru_CBR400R) June 6, 2023
CBR400Rを選ぶ際に、足つき性やライディングポジションは、乗りやすさや快適性に直結する非常に重要な要素です。 特にバイク初心者の方や、比較的小柄な体格の方、あるいは長距離ツーリングを主目的とする方にとっては、購入を決定する上での大きな関心事でしょう。 結論から述べると、CBR400Rはこの点において、多くのライダーにとって扱いやすく、快適性の高い設計がなされています。
足つき性について
CBR400Rのシート高は785 mm(2024 年モデル)です。 この数値は、400 cm³ クラスのフルカウルスポーツバイクとしては標準的、もしくはやや低めに設定されていると言えます。 さらに、シートの先端部分(タンク側)が絞り込まれた形状になっているため、足をまっすぐ下ろしやすく、実際の数値以上に足つきが良いと感じる方もいます。
これにより、例えば身長 160 cm 台の方であれば、片足ならかかとまでべったり、両足でもつま先がしっかりと地面に接地する場合が多いようです(ただし、足の長さや体型による個人差はあります)。 信号待ちでの停車時や、駐車場でのバイクの押し引きなど、バイクを支える場面において、良好な足つき性は大きな安心感を与えてくれます。
ライディングポジションについて
CBR400Rのライディングポジションは、そのスポーティなフルカウルデザインから想像されるよりも、比較的リラックスした姿勢が取れるように設定されています。 ハンドルはセパレートタイプですが、その取り付け位置は、CBR600RRやCBR250RRのようなスーパースポーツモデルほど低くはなく、やや高めの位置にあります。
これにより、ライダーは極端な前傾姿勢を強いられることなく、上半身を起こし気味の自然なフォームで乗ることが可能です。 これはネイキッドバイクのポジションに近いとも評されており、長時間のライディングにおいても首、肩、腰などへの身体的な負担が少ないのが大きな特徴です。 ステップの位置についても、窮屈さを感じさせないよう配慮された、自然な膝の曲がり具合となる位置に設定されています。
どんなライダー・用途に向いているか
この足つきの良さと快適なライディングポジションの組み合わせにより、CBR400Rは非常に幅広いライダー層や用途に適応します。
- バイク初心者の方や小柄な方でも、足つきの不安を感じにくい。
- 市街地走行でのストップ&ゴーが多い場面でも、疲れにくい。
- 長距離ツーリングにおいても、快適性が高く、ロングライドを楽しめる。
もちろん、サーキット走行など本格的なスポーツライディングを主眼に置く場合、より積極的な荷重移動をしやすい、もう少し前傾の強いスポーティなポジションを好むライダーもいるかもしれません。 しかし、日常の移動から週末のツーリング、そして時折楽しむワインディング走行まで、様々なシーンでバランス良く対応できるのが、CBR400Rのライディングポジションの大きな魅力と言えるでしょう。
購入前の確認は大切
足つきやポジションのフィット感には、どうしても個人差が伴います。 購入を検討されている際には、スペックの数値だけでなく、ぜひ一度、販売店などで実際に車両に跨ってみることを強くおすすめします。 ご自身の体格に合っているか、無理のない自然な姿勢が取れるかを確認することで、購入後のミスマッチを防ぎ、より安心してCBR400Rを選ぶことができるはずです。
燃費は?満タンで何キロ走る?

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CBR400Rの維持費やツーリングでの使い勝手を考える上で、燃費性能と満タンでの航続距離は重要な情報です。 このバイクは、400 cm³ クラスのスポーツモデルの中では優れた燃費性能を誇り、経済性と利便性を兼ね備えています。
カタログ燃費と実燃費の目安
まず、メーカー公表の燃費データを確認しましょう。2024 年モデルのCBR400Rの場合、以下のようになっています。
- WMTCモード値: 28.1 km/L (国際的な測定基準で、実際の走行に近いとされる数値)
- 60 km/h 定地燃費値: 41.0 km/L (一定速度で走行した場合の理想的な数値)
もちろん、バイクの実際の燃費(実燃費)は、ライダーの運転の仕方(急加速・急減速の頻度など)や走行する環境(市街地、高速道路、峠道など)、積載している荷物の重さ、気温、さらには日頃のメンテナンス状況といった様々な要因によって変動します。 一般的に、WMTCモード値が実燃費に近いと言われていますが、オーナーの方々の燃費報告などを見ると、CBR400Rの実燃費はおおむね1リッターあたり 25 km から 35 km 程度の範囲に収まることが多いようです。
特に、信号が少なく一定のペースで走りやすい郊外の道路や高速道路を使ったツーリングなどでは、30 km/L を超える良好な燃費を記録することも珍しくありません。 反対に、発進と停止を繰り返す都市部の渋滞路や、エンジンを高回転まで積極的に使うスポーティな走行が多い場合には、燃費は低下する傾向が見られます。
燃料タンク容量と航続距離
CBR400Rの燃料タンク容量は17 Lです。これは400 cm³ クラスのロードスポーツモデルとしては比較的大きい容量と言えます。 この余裕のあるタンク容量と、前述の良好な燃費性能が組み合わさることで、一回の給油で走れる距離(航続距離)が長くなります。
仮に、実燃費をWMTCモード値に近い 28 km/L として計算してみると、満タン状態からの航続距離は以下のようになります。
17 L(タンク容量) × 28 km/L(燃費) = 476 km
これはあくまで計算上の目安値ですが、走り方や走行条件によっては、無給油で 400 km 以上の連続走行が可能であることが期待できます。 長距離ツーリングなどで給油所の少ないエリアを走行する際にも、この長い航続距離はライダーにとって大きな安心材料となるでしょう。 給油のために頻繁に停車する必要が減る点も、快適なツーリングに繋がるメリットです。
燃費を向上させるためのポイント
CBR400Rが持つ良好な燃費性能をさらに活かすためには、日頃から以下のような点を意識すると良いでしょう。
- 急な操作(急発進、急加速、急ブレーキ)を避け、スムーズで丁寧な運転を心がける。
- 信号待ちなどで長時間停止する場合は、不要なアイドリングを控える。
- 走行速度や負荷に応じて適切なギアを選択し、エンジン回転数を不必要に上げすぎないようにする。
- 定期的なメンテナンス(エンジンオイルの交換、エアクリーナーの清掃、ドライブチェーンの調整・注油、タイヤの空気圧を適正に保つなど)を怠らない。
まとめ
このように、CBR400Rは優れた燃費性能と十分なタンク容量により、経済性とツーリングなどでの利便性を高いレベルで両立しているバイクと言えます。 日常の通勤・通学から週末の長距離ツーリングまで、幅広い用途においてガソリン代を過度に気にすることなく、バイクライフを楽しむことができるでしょう。
口コミ・評判:実際のユーザーの声
やっと納車しました!!夢が一つ叶いました✨#cbr400r pic.twitter.com/x97tw0BnSE
— るいだよ (@rui_dayoooo) April 16, 2025
CBR400Rが実際にどのようなバイクとして受け止められているのか、オーナーや試乗経験を持つ方々の「生の声」である口コミや評判は、購入を検討する上で非常に貴重な情報源となります。 「不人気」という検索キーワードが気になる方もいるかもしれませんが、実際のユーザーの声に耳を傾けると、その評価は多岐にわたり、多くの魅力が語られていることがわかります。
◇ ポジティブな声
多くのユーザーから高く評価されている点として、まず**「扱いやすさ」と「快適性」**が挙げられます。
- エンジン・操作性について:
- 「低・中回転域のトルクがしっかりあって、街中でも非常に乗りやすいです」
- 「発進時にエンストしにくく、初心者でも安心感があります」
- 「アシスト&スリッパークラッチのおかげでクラッチ操作が驚くほど軽いです」
- 「パワーが過激すぎず、ライダーの操作に対して素直に反応してくれます」
- ツーリング性能について:
- 「ライディングポジションが比較的楽で、長距離を走っても疲れにくいです」
- 「燃費が良いので、給油の回数が少なく済んで助かります」
- 「高速道路での直進安定性が高く、安心して巡航できます」
- 足つき・ポジションについて:
- 「シート高が抑えられていて足つきが良いです(身長 〇〇 cm でも大丈夫でした)」
- 「見た目のスポーティさに反して、前傾姿勢がきつくなく楽に乗れます」
- デザインについて:
- 「シャープなフルカウルのデザインがとにかくカッコいいです」
- 「所有している満足感が高いです」
- 「最新モデルのデザインは特に洗練されていると思います」
- バランスの良さについて:
- 「目立った欠点がなく、何でもそつなくこなせる万能バイクだと思います」
- 「突出した個性はないかもしれませんが、全体のバランスが非常に良いです」
- 「街乗りからツーリングまで、これ一台で幅広く楽しめます」
◇ ネガティブな声
一方で、一部のユーザーからは不満点や、求めるものとのギャップを指摘する声も挙がっています。
- 刺激・面白みについて:
- 「エンジンパワーや加速がマイルドなので、刺激や面白みには少し欠けるかもしれません」
- 「かつての並列4気筒エンジンのような、高回転まで回した時の高揚感やサウンドがないのが少し残念です」
- 「『つまらない』と言われることがあるのも、少し分かる気がします」
- カスタムパーツについて:
- 「レブルなどの超人気車種と比べると、アフターパーツの種類が少ないです」
- 「カスタムで個性を出したいけれど、選択肢が限られるのが少し残念です」
- 振動について:
- 「高速道路である程度の速度になると、エンジンの振動が少し気になります」
- 「長時間の高速走行では、振動による疲労を感じることもあります」
- その他:
- 「ノーマルマフラーのデザインがあまり好みではありません」
- 「並列2気筒特有のエンジンサウンドが、個人的には物足りないです」
まとめ
CBR400Rに関する実際のユーザーの声を総合的に見ると、**「扱いやすさ、快適性、経済性、そして全体のバランスに優れた優等生バイク」**という評価が多く見られます。 特に、バイク初心者の方や、ツーリングをメインに楽しみたいライダーからの満足度は高い傾向にあるようです。
しかしその反面、より刺激的なスポーツライディングや、突き抜けた個性、あるいは豊富なカスタムの選択肢を強く求めるライダーにとっては、「物足りない」「つまらない」と感じられる可能性も否定できません。
バイクの評価は、最終的にはそのライダーの経験、技量、そしてバイクに何を求めるかによって大きく左右されます。 ここで紹介した様々なユーザーの声を参考にしながら、ご自身の価値観やライディングスタイルと照らし合わせ、CBR400Rが本当に自分に合ったバイクかどうかを判断することが重要です。 もし可能であれば、試乗などを通して実際にその乗り味を体験してみることを強くお勧めします。
中古市場の状況と選び方のポイント
#愛車になる前の愛車の写真
CBR400R NC47
浦和のガレージ販売の中古車店。ショールームは窓の無いガレージ。ネットで予約して内見に行くシステム。価格表示はネットのみ、ガレージのバイクには価格表示が無い変わったシステム。展示経費が無い分安かった。 pic.twitter.com/HOjatHrTtr— ウッチャン@birth in may4 (@gixxer1854) April 7, 2025
CBR400Rは新車だけでなく、中古バイク市場においても一定の人気があり、活発に流通しています。 予算や好みの年式、装備に合わせて選ぶことができるのが中古車の魅力ですが、後悔しないためには市場の状況を把握し、適切な選び方のポイントを押さえておくことが大切です。
中古市場の状況:年式による違い
CBR400Rは2013年の登場以来、複数回のモデルチェンジを経て進化してきました。 そのため、中古市場には様々な年式・仕様の車両が存在します。 価格帯は、年式や走行距離、車両の状態によって大きく異なりますが、おおむね 30 万円台後半から、新しい年式のものは新車価格に近い 80 万円程度まで幅広く見られます。
特に大きな変更があった年式と、その主な特徴を把握しておくと、車両選びの参考になります。
- 2013 年~2015 年モデル (NC47前期): シリーズ初代モデルです。比較的リーズナブルな価格帯で見つかることが多いですが、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)はオプション設定でした。
- 2016 年~2018 年モデル (NC47後期): 外観デザインが一新され、LEDヘッドライトが採用されるなど、よりシャープで現代的な印象になりました。2018 年モデルからはABSが標準装備となっています。
- 2019 年~2021 年モデル (NC56): 再びデザインが変更され、さらにアグレッシブなスタイルへと進化しました。クラッチ操作を軽くするアシスト&スリッパークラッチや、急ブレーキ時にハザードランプを高速点滅させるエマージェンシーストップシグナルが新たに装備されました。
- 2022 年~2023 年モデル (NC65前期): フロントブレーキが制動力の高いダブルディスクに変更され、フロントサスペンションも路面追従性に優れる倒立フォークが採用されるなど、足回りが大幅に強化されました。
- 2024 年モデル~ (NC65後期): 外観デザインが再度変更。新たにトラクションコントロール(HSTC)が搭載され、メーターも大型の5インチ フルカラーTFT液晶となり、スマートフォン連携機能も追加されるなど、装備が一層充実しました。
このように、年式が新しくなるほど装備は充実していきますが、それに伴って中古車価格も上昇する傾向にあります。
中古車選びの重要チェックポイント
中古のCBR400Rを選ぶ際には、価格だけでなく以下の点をしっかりと確認することをおすすめします。
- 車両の状態確認 (外観・エンジン・足回りなど):
- 外観: カウル(車体カバー)に大きな傷、割れ、不自然な塗装の跡がないかを確認しましょう。転倒によるダメージは、フレームなど走行の基本性能に関わる部分に影響を及ぼしている可能性もあるため、特に注意が必要です。
- エンジン: 実際にエンジンを始動させてもらい、異音(カタカタ、ガラガラなど)やマフラーからの異常な排気煙(白煙、黒煙)がないかを確認します。アイドリングが安定しているかも重要なチェックポイントです。可能であれば試乗し、エンジンがスムーズに回転上昇するか、不快な振動がないかなどを体感しましょう。
- 足回り: フロントフォークやリアショックアブソーバーからオイルが漏れていないか、スムーズに動くかを確認します。タイヤの溝は十分残っているか、ゴムにひび割れなどが発生していないかも重要です。ドライブチェーンや前後スプロケット(歯車)の摩耗状態、ブレーキパッドの残量も必ずチェックしましょう。
- 走行距離: 走行距離は車両の消耗度合いを知るための目安となりますが、単純な数字だけでなく、年式とのバランスを見ることが大切です。例えば、年式が古いのに走行距離が極端に少ない場合、長期間動かされずに保管されていた可能性があり、ゴム部品の劣化や内部の固着などが進んでいることも考えられます。
- 修復歴の有無: 事故などによってフレーム修正などの大きな修復が行われた「修復歴」がないかは、必ず確認すべき最重要項目の一つです。修復歴のある車両は、まっすぐ走らないなど走行安定性に問題を抱えているリスクがあるため、基本的には避ける方が賢明です。信頼できる販売店であれば、正直に情報開示してくれるはずです。
- メンテナンス履歴: 以前のオーナーによる点検整備記録簿などが残っていれば、過去にどのようなメンテナンス(オイル交換の頻度など)が行われてきたかを知る手がかりになります。定期的に適切なメンテナンスを受けてきた車両は、状態が良い可能性が高いと言えます。
- 販売店の信頼性・保証: 中古バイクは専門的な知識がないと状態を見極めるのが難しい場合もあります。できるだけ、購入後のサポート体制が整っている信頼できるバイク販売店で購入することをおすすめします。保証が付いているか、その内容や期間はどうなっているかなども、購入前にしっかり確認しておくと安心です。価格の安さだけで安易に判断せず、総合的に検討しましょう。
中古バイクは、基本的にすべて「一点物」です。状態は千差万別ですので、焦らずに複数の車両を比較検討し、ご自身が納得できる一台を見つけることが、満足のいく中古車選びの鍵となります。
インプレッション:実際の乗り味は?

Ride Style・イメージ
CBR400Rに実際に乗ってみると、どのような感覚、つまり「乗り味」なのでしょうか。 多くのライダーによるインプレッションやレビュー記事を読むと、共通して語られるのは**「見た目のスポーティさ」と「実際の扱いやすさ・快適さ」が両立**された、非常にバランスの取れた乗り味です。
スムーズで扱いやすいエンジンフィール
まず、エンジンフィールについてです。 搭載されている並列2気筒エンジンは、非常にスムーズな回転フィールが特徴です。特に、バイクを発進させたり、街中を走ったりする際に多用する低・中回転域からトルク(前に進もうとする力)がしっかりと発生するため、とても扱いやすいと感じるでしょう。 アクセルを開けると、急にパワーが爆発するような過激さはなく、どの回転域からでも穏やかに、しかし必要十分な力強さで加速していきます。
この特性により、街中での信号待ちからの発進や、渋滞時のゆっくりとした走行でもギクシャクしにくく、ライダーは余計な気を使う必要がありません。 エンジン回転数を高く保たなくてもスムーズに走れるため、バイクに乗り慣れていない初心者の方でも、パワーを持て余してしまうような感覚を抱きにくく、安心してアクセルを開けていくことができます。 逆に言えば、常に刺激的な加速感や、高回転まで回した時の官能的なサウンドを最優先で求めるライダーにとっては、少し「マイルド」あるいは「物足りない」と感じられる可能性はあります。
安定感重視のハンドリング
次に、ハンドリング、つまりバイクの操縦性に関しては、直進安定性の高さが際立っています。 どっしりとした安定感は、特に高速道路での巡航などでライダーに安心感を与え、疲労の軽減にも繋がります。 コーナーリングも非常に素直で、ライダーが曲がりたい方向にスムーズにバイクが傾いていき、狙ったラインを安定してトレースすることができます。
一部の軽量なバイクに見られるような「ヒラヒラ」と軽快に向きを変える感覚はやや控えめですが、その分、どんな状況でも落ち着いて安心してコーナーに入っていける、安定志向のハンドリングと言えるでしょう。 なお、2022 年モデル以降では、フロントサスペンションに倒立フォーク、フロントブレーキにダブルディスクが採用されたことで、フロント周りのしっかり感(剛性感)や制動力が向上しました。これにより、ワインディングロードなどでの、よりスポーティなペースでの走りにもしっかりと応えてくれる懐の深さが増しています。
快適な乗り心地とライディングポジション
前述の通り、CBR400Rのライディングポジションは比較的アップライト(上半身が起きた姿勢)で、長時間の運転でも疲れにくいように設計されています。 シートも適度な幅とクッション性があり、お尻への負担も考慮されていますが、さすがに連続して何時間も座り続けると痛みを感じる、という声も一部にはあります。 サスペンションも、スポーツバイクとしては硬すぎず、路面の凹凸からくる衝撃を適度にいなしてくれるため、乗り心地は良好です。ただし、高速走行時のエンジンの振動については、特定の速度域や回転数で少し気になる、という意見も一部で見られます。
操作系のフィーリング
アシスト&スリッパークラッチが搭載されているモデル(2019 年モデル以降)では、クラッチレバーの操作が驚くほど軽いです。 これは、信号待ちや渋滞路など、クラッチ操作の頻度が高くなるシチュエーションで、ライダー(特に左手)の疲労を大幅に軽減してくれる大きなメリットです。 シフトチェンジもスムーズで、カチッとした節度感のある操作が可能です。ブレーキも握った分だけ素直に効くコントローラブルな特性で、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム、近年は標準装備)の作動も自然で、万が一の際の安心感を高めています。
まとめ:「ライダーフレンドリーなスポーツツアラー」
CBR400Rの乗り味を総括すると、まさに**「ライダーフレンドリーなスポーツツアラー」**という表現がしっくりきます。 突出して尖った部分はないかもしれませんが、スムーズで扱いやすいエンジン、安定感のあるハンドリング、そして快適な乗り心地といった要素が非常に高いレベルでバランス良くまとめられています。 これにより、日常の街乗りから週末のツーリング、時折楽しむワインディングまで、幅広いシーンでライダーをしっかりとサポートしてくれます。 「優等生」と評されることが多いのも納得できる、信頼感あふれる乗り味がCBR400R最大の魅力と言えるでしょう。
総括:CBR400Rはなぜ不人気と言われる?スペック・評判を徹底検証
この記事をまとめると、
- CBR400Rが不人気と言われる一因は並列2気筒エンジンへの評価である
- 現行エンジンは低中速トルク豊かで非常に扱いやすい特性を持つ
- 最高出力46 PSは400 cm³クラスとして十分なパワーである
- 並列4気筒のような高回転の伸びやサウンドを期待すると物足りない可能性がある
- Ninja 400との比較では軽快さで劣るが高速安定性では勝る
- Ninja 400より約23 kg重いが足回りはCBR400Rが充実している(2022 年モデル以降)
- CBR250RR比では刺激は少ないがトルクフルでツーリング性能は高い
- CBR250RRと違い車検が必要だが排気量の余裕がある
- カスタムパーツは超人気車種に比べ少ないが定番カスタムは可能である
- CBR400Rは生産終了しておらず2024 年にも最新モデルが登場した
- 最高速は約170 km/h目安だが国内仕様には速度リミッターがある
- シート高785 mmと低めで足つき性は比較的良好である
- ライディングポジションは見た目より楽で長距離も疲れにくい
- 燃費は実測25~35 km/L程度と400 cm³クラスでは優秀な部類である
- タンク容量17 Lと大きく航続距離400 km以上も期待できる
- 口コミでは「扱いやすさ」「快適性」「燃費」が高評価の中心である
- 一方で「刺激不足」「振動」「パーツ少」を指摘する声もある
- 中古車は年式で装備が大きく異なるため確認が重要である