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ホンダのCBR600RRは、2024年に新型モデルが登場し、多くのバイク愛好家から熱い注目を集めています。スーパースポーツバイクとしての真価を発揮する最高速度や加速性能から、日常使いにおける燃費性能まで、その全てを知りたいライダーも多いのではないでしょうか。 令和2年排出ガス規制に適合しながらも、先代から進化を遂げた新型CBR600RRは、理論値と実測値でどのような違いがあるのか、そしてその性能を最大限に引き出すためのポイントは何なのでしょうか。 クイックシフター標準装備や最新の電子制御システムを搭載した2024年モデルの実力と、スプロケット比やECU書き換えなどのカスタムによる性能向上の可能性についても詳しく解説します。
- CBR600RRの最新モデルが達成できる最高速度とその仕組み
- エンジン性能と加速力の関係性およびその実力評価
- 最高速度を向上させるための効果的なカスタマイズ方法
- 2024年モデルで特に注目すべき新機能と性能向上ポイント
CBR600RR新型の最高速に関する徹底解説

出典:HONDA公式
- CBR600RRの最高速は何km/h?
- 新型CBR600RRの0-100加速性能
- 新型CBR600RRの最高馬力は?
- 2024年モデルCBR600RRのスペック
- レースで培った空力技術と電子制御
CBR600RRの最高速は何km/h?
CBR600RR 2024年モデルの最高速は約255km/hです。これは公式データによるもので、エンジン回転数が14,000rpmで最大出力を発揮した場合の理論上の数値となります。CBR600RRは2021年に大幅な改良を受け、空力性能と電子制御技術が向上し、2024年モデルではさらに排出ガス規制に対応しながらも性能を維持しています。
なぜこの数値なのかというと、CBR600RRのギア比と最高回転数、タイヤ径の計算から導き出された値だからです。特に6速ギア比が1.208、総減速比が6.533、タイヤ外径が630mmという組み合わせが、この最高速を可能にしています。
実際に、CBR600RRのギア比データを確認すると、エンジン回転数14,000rpmでの6速ギアでの速度は254.5km/hとなっています。さらに、エンジンが15,400rpmまで回れば279.9km/h、16,800rpmでは305.4km/hという理論値も計算されています。
ただし、これらの数値は理想的な条件下での計算値であり、実際の走行では風の抵抗や路面状況、ライダーの体格などによって変動します。また、日本国内では法定速度を守る必要があるため、この性能を公道で発揮することはできません。
新型CBR600RRの0-100加速性能
新型CBR600RRの0-100km/h加速タイムは、約3.2秒と推定されます。この数値は公式発表されているわけではありませんが、類似性能を持つモデルの実測値やパワーウェイトレシオから導き出された値です。
加速性能を考える上で重要なのがトルクウェイトレシオです。CBR600RRの1速ギアでの最大駆動力は291.8kgmで、車両重量193-194kgで割ると、約0.66kg/kgmというトルクウェイトレシオになります。この数値は「シグナルスタートで負けるほうが珍しいほどの加速性能」と評されるほど優れています。
しかし2024年モデルのCBR600RRは、中低速域のトルク不足が指摘されることがあります。高回転型エンジンの特性上、6,000rpm以下では加速が穏やかで、10,000rpm以上から本領を発揮します。このため、街中での加速よりもサーキットなどの高回転域を使う場面で真価を発揮するバイクと言えるでしょう。
加速性能を向上させるには、スプロケット比の変更が有効です。特に、フロントスプロケットを16丁から15丁に変更するだけでも、加速力が向上します。ただし、その場合は最高速度が下がる点にも注意が必要です。
新型CBR600RRの最高馬力は?

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新型CBR600RR(2024年モデル)の最高馬力は121PS(89kW)/14,250rpmです。従来の2021年モデルが121PS/14,000rpmだったのに対し、最高出力発生回転数が若干高くなっています。これは新しい排出ガス規制(令和2年排出ガス規制)に適合させるための変更と考えられます。
このエンジンは水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒で、排気量は599cc、ボアストロークは67.0mm×42.5mm、圧縮比は12.2:1です。最大トルクは6.4kgf・m(63N・m)/11,500rpmとなっています。
興味深いのは、実際の馬力測定値です。シャシダイナモによる計測では、114.9hp(116.4PS)という数値が報告されており、カタログ値との差は約4〜5PSとなっています。この差はドライブトレイン(駆動系)でのロスや測定環境の違いによるものと考えられます。
CBR600RRは排気量クラスの中では高い出力を誇りますが、特筆すべきはその出力特性です。高回転域でパワーを発揮する特性を持ち、10,000rpm以上から真価を発揮します。一方で中低速トルクはやや控えめで、街中での使いやすさよりもサーキット走行に適した特性となっています。
2024年モデルCBR600RRのスペック
2024年モデルCBR600RRは、クイックシフターを標準装備し、令和2年排出ガス規制に適合した進化版です。型式は8BL-PC40となり、従来の2BL-PC40から変更されています。
主要諸元は以下の通りです:
- 全長×全幅×全高:2,030mm×685mm×1,140mm
- ホイールベース:1,370mm(従来より5mm短縮)
- 車両重量:193kg(従来より1kg軽量化)
- エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
- 排気量:599cc
- 最高出力:121PS/14,250rpm
- 最大トルク:6.4kgf・m/11,500rpm
- 燃料タンク容量:18L
- 変速機:6速リターン
カラーバリエーションは「グランプリレッド」と新色「マットバリスティックブラックメタリック」の2色展開となっています。価格は従来モデルと同じく「グランプリレッド」が160万6000円(税込)、新色「マットバリスティックブラックメタリック」が157万3000円(税込)です。
注目すべき進化点として、クイックシフターの標準装備化と二次減速比の変更(2.562→2.625)が挙げられます。これにより、スポーツ走行時のシフトチェンジがよりスムーズになり、加速性能も向上しています。また、ホイールベースの5mm短縮により、旋回性能も向上しています。
レースで培った空力技術と電子制御
CBR600RRは、レーステクノロジーを市販車に投入することで知られています。特に2021年モデル以降は、MotoGPマシン「RC213V」から継承した空力技術が採用されています。
最も特徴的なのは、フロントカウル両サイドに装備されたウイングレット(小型ウイング)です。これらは単に見た目の問題ではなく、高速走行時にダウンフォースを発生させ、フロントの接地感を高める機能を持っています。注目すべきは、この効果が低速の60km/h程度から体感できるという点で、レースだけでなく一般道走行でも恩恵を受けられます。
電子制御面では、6軸IMU(慣性計測ユニット)を搭載し、様々な走行補助システムを実現しています。主な電子制御機能には以下のものがあります:
- スロットルバイワイヤシステム(TBW)
- 選択可能なライディングモード
- トラクションコントロール(9段階調整可能)
- ウイリー制御
- エンジンブレーキコントロール
- クイックシフター(アップ・ダウン対応)
これらの電子制御は「操る喜び」を損なわないように調整されており、特にトラクションコントロールは介入が目立たず、自然な制御が特徴です。プロのライダーからも「制御がある方が速く安定して走れる」という評価を得ています。
CBR600RRの新型が最高速を発揮するための工夫

出典:HONDA公式
- 新型CBR600RRの燃費性能について
- 新型CBR600RRのギア比と加速の関係
- カスタムによる最高速アップの可能性
- CBR600RR歴代モデルの性能進化
- インプレッション:公道とサーキットでの評価
- 新型CBR600RRは購入後に後悔する?
新型CBR600RRの燃費性能について
新型CBR600RRの燃費性能は、公式データによると60km/h定地走行で25.5km/L、WMTCモード値で18.5km/Lとなっています。これは従来モデルの23.5km/L(60km/h定地走行)、17.3km/L(WMTCモード値)から向上しており、排出ガス規制に対応しながらも燃費が改善されています。
燃料タンク容量は18Lですので、理論上の航続距離は以下のようになります:
- 60km/h定地走行での航続距離:約459km
- WMTCモード値での航続距離:約333km
実際の使用環境では、速度や運転スタイル、交通状況によって燃費は大きく変動します。特にCBR600RRのような高性能スポーツバイクは、高回転域を積極的に使うスポーティな走りをすれば燃費は悪化します。
各速度帯における回転数と燃費の関係も興味深いデータがあります:
- 6速100km/h走行時:5,500rpm
- 6速120km/h走行時:6,600rpm
- 6速180km/h走行時:9,900rpm
実燃費のレポートでは、街乗りやツーリングでの平均燃費として19.2km/L程度という数値も報告されています。この場合、満タンから約360kmの走行が可能という計算になります。
なお、CBR600RRは無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)仕様であるため、燃料代はレギュラー仕様のバイクと比べて割高になる点にも注意が必要です。
新型CBR600RRのギア比と加速の関係
新型CBR600RRのギア比設定は、サーキット走行を想定した高い競争力と、公道での扱いやすさのバランスを考慮して設計されています。2024年モデルでは、二次減速比が2.562から2.625へと変更され、より加速重視の設定になりました。
各ギアのギア比は以下の通りです: 1速:2.615 2速:2.000 3速:1.666 4速:1.444 5速:1.304 6速:1.208
これらのギア比とタイヤ径、エンジン特性の組み合わせにより、各ギアでの最高速度は以下のように計算されます(14,000rpm時):
- 1速:117.5km/h
- 2速:153.7km/h
- 3速:184.5km/h
- 4速:212.9km/h
- 5速:235.7km/h
- 6速:254.5km/h
CBR600RRのギア比設定の特徴は「レシオカバレッジ2.165」という、非常に広いギア比範囲を持つことです。これにより、1速から6速までの速度域(117.5km/h~254.5km/h)を効率的にカバーし、加速性能とギアの繋がりを重視した設計となっています。
ただし、この設計は高回転型エンジンの特性と組み合わさると、中低速域でのトルク不足という課題も生じます。実際に多くのユーザーが「下のトルクが全然ない」と感じており、ヘアピンカーブを抜けた直後などの加速では、エンジン回転数が6,000rpm程度まで落ちると加速が穏やかに感じられます。
この特性を改善するためには、スプロケットの変更が効果的です。フロントスプロケットを16丁から15丁に、リアスプロケットを42丁から45丁に変更すると、加速性能が向上します。ただし、この場合は最高速度が下がる点にも注意が必要です。
カスタムによる最高速アップの可能性
CBR600RRの最高速をアップさせるためのカスタムには、いくつかの有効な方法があります。主にスプロケット比の変更、ECUの書き換え、エアロパーツの装着が考えられます。
スプロケット比の変更では、フロントスプロケットを大きくするか、リアスプロケットを小さくすることで、最高速を向上させることができます。具体的には、フロントを16丁から17丁や18丁に変更すると、最高速はそれぞれ270.3km/h、286.2km/hに向上する計算になります。ただし、この変更により発進や加速性能は犠牲になるため、使用環境に合わせた選択が必要です。
ECUの書き換え(リマッピング)も効果的です。特に2024年モデルは排出ガス規制に適合させるために出力特性が調整されているため、ECUの書き換えにより本来のポテンシャルを引き出せる可能性があります。これにより、中間域のトルク向上や最高回転数の引き上げが期待できます。
空力性能を高めるカスタムも最高速に影響します。レーシングスクリーンへの交換やアンダーカウルの形状変更により、風の抵抗を減らすことができます。特にライダーの姿勢を伏せやすくするタンクパッドやシートの形状変更は、高速域での空気抵抗を大幅に低減する効果があります。
アフターマーケット製マフラーの装着も、排気効率の向上による出力アップが期待できます。ヨシムラやアクラポビッチなどの高性能マフラーは、中高速域でのパワー向上に効果的です。
ただし、これらのカスタムには注意点もあります。スプロケット比の変更はスピードメーターの誤差を生じさせる可能性があり、公道では思わぬスピード違反につながることもあります。また、ECUの書き換えやマフラー交換は、保安基準への適合性や排出ガス規制への対応という法的な問題も考慮する必要があります。
CBR600RR歴代モデルの性能進化

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CBR600RRは2003年の初登場から現在まで、着実な進化を遂げてきました。歴代モデルの性能変化を見ることで、新型の最高速や加速性能の位置づけがより明確になります。
CBR600RRの歴代モデルは主に以下のような進化を遂げてきました:
- 初代PC37型(2003-2006年):
- 最高出力:117PS/13,000rpm
- 最高速度:約261km/h
- 特徴:MotoGPマシンRC211V直系のデザイン
- PC37後期型(2005-2006年):
- 倒立フォーク採用
- ラジアルマウントブレーキキャリパー採用
- 軽量化を実現
- PC40前期型(2007-2012年):
- エンジンのコンパクト化
- フレームの軽量化
- 最高出力:118PS
- PC40中期型(2013-2016年):
- カウルデザイン変更
- ビッグピストンフロントフォーク採用
- LED照明採用
- PC40後期型(2021-2023年):
- 最高出力:121PS/14,000rpm
- スロットルバイワイヤ採用
- ウイングレット装着
- 電子制御技術の大幅強化
- 最新PC40型(2024年-):
- 令和2年排出ガス規制に適合
- クイックシフター標準装備
- 二次減速比変更(2.562→2.625)
- 最高出力:121PS/14,250rpm
興味深いのは、初代モデルから現行モデルまで、最高出力は117PSから121PSへと微増にとどまっている点です。これは排出ガス規制の強化に対応しながらも、性能を維持・向上させてきたことを示しています。
最高速の理論値も、初代の約261km/hから現行の約255km/hへと、大きな変化はありません。しかし、各世代でコーナリング性能や電子制御などが大幅に進化し、トータルパフォーマンスは着実に向上しています。
特に2021年以降のモデルでは、電子制御技術とエアロダイナミクスの進化が顕著です。これにより、最高速よりも「使える速さ」が向上し、サーキットでのラップタイムや公道での安全性が大きく進化しています。
インプレッション:公道とサーキットでの評価
新型CBR600RRは、公道とサーキットの両方で高い評価を得ています。その評価ポイントは使用シーンによって異なり、それぞれの環境で異なる特性が浮き彫りになります。
公道での評価では、以下のような点が挙げられています:
【長所】
- 外乱に強い優秀な足回り
- 優秀なクイックシフター(特にシフトダウン時の操作性)
- 不必要な介入を感じさせない電子制御
- 意外に楽な乗車姿勢
- 軽量で取り回しやすい車体(193kg)
【短所】
- 中間域のトルク不足
- 水温上昇の問題(特に低速走行時)
- 純正フロントブレーキローターの剛性不足
- 公道では高回転域のポテンシャルを活かしにくい
一方、サーキットでの評価では:
【長所】
- 安定したコーナリング性能
- 高回転域での伸びやかなパワー特性
- 電子制御による安定した走行
- ウイングレットによる高速コーナリング時の安定性
- 軽量かつコンパクトな車体による俊敏な旋回性
【短所】
- 長時間のサーキット走行による水温上昇
実際のライダーからは「ウイングレットの効果がピットロードから出た時点で分かる」「高回転まで回すと気持ちよく加速する」「クイックシフターがレベルの高さを感じる」などの声が聞かれます。特にプロライダーからは「電子制御がある方が速く安定して走れる」という評価も得ており、補助システムの完成度の高さが窺えます。
ただし、街中での使用ではトルク不足が指摘されており、多くのユーザーがスプロケット比の変更やECU書き換えなどのカスタムを施しています。また、長時間の高回転運転による水温上昇も課題として挙げられており、特に夏場の峠走行などでは注意が必要です。
新型CBR600RRは購入後に後悔する?
新型CBR600RRを購入した後の満足度は、使用目的や走行環境によって大きく変わります。購入を検討している方のために、後悔するポイントと満足ポイントを整理しました。
【後悔する可能性のあるポイント】
- 中低速トルクの不足:街中や一般道での走行が多い場合、6,000rpm以下の回転域でのトルク不足に不満を感じる可能性があります。特にヘアピンカーブ後の加速などでは、同クラスの他車と比べて加速感が物足りないと感じることも。
- 水温管理の課題:特に夏場や低速走行が続く環境では、水温が120℃を超えるケースも報告されています。これにより、クーラントが噴出するリスクもあります。
- フロントブレーキローターの剛性不足:純正のフロントローターは4.5mm厚と薄く、強いブレーキングで歪みが生じる可能性があります。
- ハイオク仕様による燃料コスト:無鉛プレミアムガソリン仕様のため、燃料コストが割高になります。
【満足するポイント】
- 優れた足回りと操縦安定性:外乱に強い足回りと、コーナリング性能の高さは多くのユーザーが絶賛するポイントです。
- 高品質な電子制御システム:トラクションコントロールやクイックシフターなどの電子制御は非常に完成度が高く、ストレスなく使用できます。
- 軽量コンパクトなパッケージング:193kgという軽量さと、コンパクトなサイズ感は、取り回しやすさに直結しています。
- 高回転域での気持ちよさ:10,000rpm以上での伸びやかな加速と心地よいサウンドは、スポーツバイクとしての醍醐味を存分に味わえます。
後悔を減らすためには、購入前に試乗することをおすすめします。また、主な使用シーンがサーキットや峠道など高回転域を使う環境であれば満足度は高く、街中メインでの使用では物足りなさを感じる可能性があります。
多くのユーザーが購入後にカスタムを施しており、特に以下の3点が「必須カスタム」として挙げられています:
- フロントローターの交換(320mm/5.5mm厚に)
- スプロケット比の変更(最低でも3丁分ショート化)
- ECU書き換え
これらのカスタムを前提に考えると、予算としては本体価格に加えて20万円程度の追加費用を見込んでおくとよいでしょう。
総括:CBR600RR新型の最高速から見る性能進化とカスタム効果
この記事をまとめると、
- CBR600RR新型の最高速は約255km/h
- 14,000rpmでの6速ギア理論値は254.5km/h
- 2024年モデルは排出ガス規制適合でも性能維持
- 0-100km/h加速は約3.2秒と推定される
- 最高馬力は121PS(89kW)/14,250rpm
- 最大トルクは6.4kgf・m(63N・m)/11,500rpm
- 車両重量は193kgと軽量で取り回しやすい
- クイックシフターが2024年モデルから標準装備
- 二次減速比が2.562から2.625に変更され加速重視に
- MotoGPマシン「RC213V」の空力技術を採用
- ウイングレットは60km/h程度から効果を発揮
- 6軸IMUによる高度な電子制御システムを搭載
- フロントスプロケット変更で最高速は270km/h以上も可能
- 街中走行では中低速トルク不足が指摘される
- ECU書き換えやスプロケット変更などのカスタムが一般的