
出典:HONDA公式
CRF250Lを調べていると、検索窓に人気ないという言葉が並び、購入をためらってしまった方は多いのではないでしょうか。せっかく前向きに検討していたのに、ネガティブな関連ワードを目にすると、本当に買って大丈夫なのかと不安になりますよね。
たしかに、ネット上ではCRF250Lは人気ないという声や、買わないほうがいい、後悔した、といった刺激の強いレビューが目立ちます。ただ、こうした評価が必ずしも今のCRF250Lの実態を表しているとは限りません。古いモデルへの不満や、特定の使い方を前提にした意見が、そのまま現行型の評価として独り歩きしているケースも少なくないのです。
この記事では、なぜCRF250Lは人気ないと言われてしまうのか、その理由を一つずつ丁寧に分解しながら、歴代モデルの進化やライバル車との比較、そして中古相場のデータまで踏み込んで検証していきます。読み終えるころには、ネット上のノイズに惑わされず、自分にとって本当に合う一台かどうかを冷静に判断できるようになるはずです。
- CRF250Lが人気ないと言われる具体的な理由
- 歴代モデルMD38からMD47までの進化の中身
- セロー250やWR250Rと比較したときの本当の立ち位置
- 中古相場のデータから見えるリアルな人気と資産価値
CRF250Lは本当に人気ないのか
- 車重140kg超は重いという欠点
- 低速トルク不足と高速での不安
- タンク容量と航続距離の短さ
- 初期型MD38の品質トラブル
- シート高880mmで足つきが悪い
- 街乗りで感じるデメリットとは
車重140kg超は重いという欠点
あんまり言いたくないけど、CRF250Lライダーと、このGW中に1台もすれ違ってない
不人気かい?
確かにオフ車としては重い子だけど高速走行も出来て山も登れる、どこでも走れる優秀な子だよ。だから、同じCRFライダーみるとテンション上がる pic.twitter.com/qnI3QMeCHa
— y ayumu (@yayumutanuki) May 6, 2026
CRF250Lが人気ないと語られるとき、最初に挙がる欠点が車体の重さです。オフロードバイクにおいて重量は、走破性とライダーの疲労度に直結する非常に重要な要素だからです。
具体的な数値を見てみましょう。初代のMD38型はおよそ144kg、軽量化が進んだMD47型は2021年の登場時で140kg、現行のホンダ公式主要諸元では141kgとされています。一方で、ライバルとされるヤマハのWR250Rは約134kg、同じくセロー250は約133kgと公表されており、CRF250Lは明らかに重い部類に入ります。かつての2ストロークモデルと比べれば、30kg近く重いという声もあるほどです。
フラットな林道を流す程度であれば、重さはむしろ直進安定性として味方になってくれます。ただし、ガレ場や獣道のような難所、いわゆるアタックツーリングになると話は別です。転倒したバイクを引き起こす場面や、ぬかるみで車体を押してリカバリーする場面では、140kgを超える重量がじわじわと体力を奪っていきます。一緒に走った仲間が引き起こしの大変さに驚いた、という体験談がネット上に残るのも理解できます。
ただし、重いことが常に悪いわけではありません。同じ重量でも、舗装路や緩やかなダートを長く走る場面では、どっしりとした安定感としてプラスに働きます。風の影響を受けやすい250ccクラスにおいて、ある程度の重さは高速巡航時の落ち着きにつながるのです。要するに、どんな道を主戦場にするかで、重量の評価は正反対に変わると考えると分かりやすいでしょう。
ハードな林道や競技をメインに考えている方にとって、この車重は確かに見過ごせないデメリットになります。週末ごとに激しいアタックへ挑むスタイルであれば、より軽量な専用オフロード車を検討したほうが満足度は高いかもしれません。一方で、ツーリング主体であれば、重さよりも安定感の恩恵のほうが大きく感じられるはずです。
低速トルク不足と高速での不安
エンジン特性への不満も、人気ないと言われる一因です。結論から言えば、CRF250Lはオフロード車でありながら、極低速でぐいぐい粘るタイプのエンジンではありません。
なぜなら、搭載されている水冷単気筒エンジンは、オンロードスポーツであるCBR250Rをベースにしているからです。素性がロード寄りであるため、回してこそ気持ちよく走る高回転型の味付けになっています。とくにMD44型までは、ノーマルの状態だと6,000回転あたりまで回さないと本来のトルク感が出にくく、低速域の薄さが目立っていたと言われています。
例えば、極低速でゆっくり進むトレッキングのような場面では、エンストを防ぐために半クラッチを多用する必要があります。アクセルを開けてもすぐには前に出てくれないため、耕運機のようだと揶揄されることもありました。逆に高速道路では、100km/h程度の巡航までは快適にこなせるものの、120km/hに迫ると車体の挙動に不安を覚える設計だったという指摘もあります。
なお、こうした不満は最新のMD47型でかなり和らいでいます。ギア比が見直され、低中速の使いやすさと高速の快適さが両立するようになったためです。後述するように、世代が進むごとにエンジンまわりの不満は着実に解消されてきました。つまり、低速トルクの薄さという評価は、古い世代の印象を引きずっている面が大きいと言えます。
つまり、ゆっくり走る場面でも、飛ばす場面でも、ノーマルのままだと少し物足りなさが顔を出すんですね。ただ、この弱点は後ほど紹介するカスタムや最新型への乗り換えでかなり改善できるので、決して致命傷ではありません。
タンク容量と航続距離の短さ

Ride Style・イメージ
ツーリング派にとって気になるのが、一度の給油で走れる距離の短さです。ここは誤解されやすいので、丁寧に整理しておきましょう。
まず前提として、CRF250Lの燃費そのものは決して悪くありません。各種の実走データによると、下道や高速巡航で24〜26km/L前後、条件が良ければ33〜38km/L程度まで伸びることもあるとされています。一方で、燃費が悪いから人気ないと書かれることがありますが、データを見る限りそれは正確な指摘とは言いにくいのが実情です。
本当のネックは、燃料タンクの容量にあります。ホンダ公式の主要諸元によると、CRF250Lのタンク容量は7.8Lと、250ccクラスとしてはやや小さめとされています。なお、姉妹車であるCRF250 RALLYは大型タンクを備えており、旧型では10.1Lでしたが、現行のMD47型では12Lに拡大されたと説明されています。燃費が良くても、入る量が少なければ航続距離は伸びません。仮に燃費を楽観的に見積もっても、CRF250Lでは実際に150〜180km走った時点で給油ランプが気になり始めます。
| 走行シーン | 実燃費の目安 | 給油の目安 |
|---|---|---|
| 高速・下道ツーリング | 24〜26km/L前後 | 180km前後で警告灯 |
| 条件の良い郊外路 | 33〜38km/L前後 | 200km前後も可能 |
| 市街地・向かい風 | 23km/L程度まで低下 | 150km前後で要給油 |
山間部ではガソリンスタンドが休日に営業していないことも多く、ワンタンクで150km前後しか安心して走れないとなると、1日に2回給油せざるを得ない場面も出てきます。なお、トリップメーターが999kmで自動的にリセットされる仕様も、オイル交換の管理という点では少し不便だという声があります。
初期型MD38の品質トラブル
評価や不人気というキーワードを最も強く後押ししてきたのが、初期モデルにおける品質のバラつきです。これは現行型ではなく、主に最初期のMD38型に集中している点を押さえておく必要があります。
その背景には、生産地の事情があります。CRF250Lはグローバル展開とコストダウンを狙い、タイの工場で生産されています。おかげで戦略的な低価格を実現できた一方、初期ロットでは組み付け精度に関する不具合が複数報告されました。
例えば、シートレールを固定するボルトのナットが脱落していた、クラッチケーブルが正規のガイドから外れていた、燃料ホースがフレームに挟まれていた、外装の固定ボルトが斜めに噛み込んでいた、といった事例が記録されています。さらに長期使用では、メーターケースのボス部分が振動で割れ、2万キロを超えた頃にメーターがズレてしまったという報告もあります。
とりわけ深刻だったのが、走行中に突然エンジンが止まる、いわゆるいきストと呼ばれる症状です。減速時や慣らし中に予期せず止まり、危険を感じたという声や、シフトが入りにくくなるトラブルも一部で見られたとされています。こうした初期ユーザーの不満が、人気ないという評判としてネット上に長く残り続けているのです。
ただし、これらはあくまで初期ロット中心の話です。後年のモデルでは設計と品質管理が大きく見直されている点は、公平に見ておきたいところです。
ここで誤解しないでほしいのは、これらが車種としての設計不良ではなく、主に生産初期の組み付けや個体差に起因するものだという点です。同じ車両でも、しっかり整備された個体であれば問題なく長く乗れているという声も数多くあります。中古で初期型を狙う場合は、信頼できる販売店で整備履歴を確認し、気になる箇所を点検してもらうことが、後悔を避ける何よりの近道になります。
シート高880mmで足つきが悪い
crf250lもいいなぁー
俺足長いから足つきも心配いらないな🤢 pic.twitter.com/xpHMY1bRZ8— 佐藤明@12年後にサイドFIRE予定 (@heiseinokirinji) September 27, 2025
背の低いライダーにとって、足つきの悪さは購入をためらう大きな理由になります。CRF250Lは、グレードによってシート高が変わる点に注意が必要です。
ホンダ公式によると、標準モデルのシート高は830mm、サスペンションストロークを伸ばしたSモデルは880mmとされています。足つきの良さで知られるセロー250も約830mmなので、標準モデル同士ならほぼ同等です。一方で、CRF250LのSモデルはセロー250より約50mm高い計算になり、ここで足つきの印象が大きく変わってきます。数センチの違いでも、停止時のかかとの浮き具合は別物になるのです。
実際、身長が160cmを下回るライダーからは、つま先立ちになって停車時に怖い、取り回しで支えきれずに立ちゴケしそうになる、といった声が上がっています。信号待ちのたびに緊張を強いられるようでは、せっかくのバイクも気軽に乗れません。
足つきが不安な方は、購入前に必ず実車にまたがって確認することをおすすめします。標準モデルとSモデルでは足つきがまったく別物ですし、ローダウンシートやサスペンション調整で対応できる余地もあります。数字だけで諦めてしまうのは、少しもったいないかもしれません。
街乗りで感じるデメリットとは
オフロード車を、9割以上は通勤や買い物のいわゆる街乗り用途で使う方も少なくありません。そこで、日常使いならではの注意点にも触れておきましょう。
まずタイヤです。純正タイヤはオンとオフの比率が50対50のブロックパターンとされており、舗装路の急カーブや濡れたマンホール、白線の上では滑りそうな心もとなさを感じることがあります。数日も走れば慣れる程度ではあるものの、最初のうちは丁寧な操作を心がけたいところです。
もう一つが、フロントブレーキの効きです。アスファルト上で強く握ってもロックしにくく、制動力が物足りないと感じる方がいます。これは、未舗装路で過敏に効きすぎて前輪から滑り出すのを防ぐための、意図的なセッティングだと言われています。社外パッドへの交換で改善できますが、効きを強めるとオフロードでABSが介入しやすくなるなど、悩ましいトレードオフもあります。
このほか、ホンダ車特有のウインカーとホーンのスイッチ配置が一般的な車種と上下逆である点、夏場の渋滞でラジエーターの熱風が足に当たる点、走行距離が伸びると排気音が乾いた音に変化していく点なども、地味なストレスとして挙げられています。なお、こうした熱環境下でもエンジン本体がオーバーヒートで止まることはなく、機械としての堅牢性は保たれているとされています。
もっとも、街乗りにおける長所も忘れてはいけません。前述の通り燃費は良好で、車検が不要な250ccクラスゆえに維持費を抑えやすく、シート位置が高いぶん見晴らしがよいので渋滞でも前方の状況をつかみやすいといった利点があります。多角的に見れば、デメリットと同じくらいメリットも備えているのです。日常の足として選ぶなら、弱点を理解したうえで対策を施せば、十分に頼れる一台になります。
CRF250Lが人気ないは誤解なのか

Ride Style・イメージ
- 歴代MD38・MD44・MD47の進化
- セロー250・WR250Rとの比較
- つまらないと言われる本当の理由
- 後悔を防ぐ必須カスタムの定石
- 中古市場のリセールバリュー
- CRF250Lを選ぶ人とおすすめ層
- 総括:CRF250Lは人気ない?欠点と中古相場から真実を解説
歴代MD38・MD44・MD47の進化
ここまで紹介してきた欠点の多くは、実は第一世代であるMD38型に集中しています。ホンダはモデルチェンジのたびに弱点をつぶし込んでおり、世代ごとの違いを知ることが、今のCRF250Lを正しく評価する近道になります。
MD38型は2007年に名車XR250が姿を消してから5年の空白を経て、2012年に登場しました。新車価格は税別で42.8万円前後という戦略的な設定で、オフロード市場の裾野を広げた立役者です。一方で、タイ生産特有の品質のブレや、オンロード寄りのギア比による低速トルクの細さが露呈した過渡期のモデルでもありました。
続く2017年のMD44型は、外観をモトクロッサー風に一新し、吸排気の見直しで出力と中低速トルクを底上げしました。ただし、ギア比は依然として高速寄りのロングセッティングが残っていたとされています。そして2021年のMD47型で、CRF250Lは大きく生まれ変わります。
| 型式 | 登場時期 | 主な進化点 |
|---|---|---|
| MD38 | 2012年 | 低価格で市場を開拓。品質のブレと低速トルクの細さが課題 |
| MD44 | 2017年 | デザイン刷新と出力向上。ギア比はまだ高速寄り |
| MD47 | 2021年 | 登場時140kg・現行141kg。ABS標準、クロスレシオ化、スリッパークラッチ採用 |
MD47型はフレームを新設計して軽量化しつつ、ABSを標準装備しました。さらに1速から5速を接近させたクロスレシオとし、6速をハイギヤード化することで、オフロードでの加速と高速巡航の快適さを両立しています。加えて、ホンダ公式によると従来モデル比でクラッチ操作荷重を約20パーセント低減するアシスト&スリッパークラッチを採用し、長距離や林道での疲労を大きく減らしました。過去の不満点が、世代を追うごとに着実に解消されていることが分かります。
セロー250・WR250Rとの比較
CRF250Lがつまらない、中途半端だと誤解されがちなのは、両極端な名車と比べられてきたからだと考えられます。ヤマハのセロー250とWR250Rという、コンセプトのはっきりした2台に挟まれているのです。
セロー250は、空冷エンジンによる極低速の粘りと軽さを武器にした、いわばマウンテントレールの王様です。足をつきながら難所をこなす場面では、セローの扱いやすさにかなう市販車はなかなかありません。一方のWR250Rは、オフロードのR1とも称されるハイエンドレーサーで、軽量なアルミフレームと高性能サスペンションを備え、ジャンプや最高速で圧倒的な性能を発揮します。
| 項目 | CRF250L(MD47) | セロー250 | WR250R |
|---|---|---|---|
| 車両重量 | 141kg(現行) | 約133kg | 約134kg |
| シート高 | 830/880mm | 830mm | 895mm |
| エンジン | 水冷・高回転型 | 空冷・極低速型 | 水冷・超高回転 |
| 得意分野 | 街乗りと高速とフラット林道 | 獣道と極低速 | コースと最高速 |
| 性格 | 快適なオールラウンダー | 優しいマウンテントレール | 公道を走れるレーサー |
こう並べると見えてくるのは、CRF250Lの立ち位置です。極低速に特化したセロー、性能を突き詰めたWR250Rという尖った2台に対し、CRF250Lはオンロード由来のエンジンと適度なサスペンション、そしてABSやスリッパークラッチといった現代的な装備をバランスよくまとめています。突出した個性がないぶん地味に映りますが、街も高速も林道もそつなくこなす総合力は、3台のなかで最もバランスが取れていると言えます。
もう少し踏み込むと、それぞれの弱点も見えてきます。セロー250は5速ミッションのため、100km/h巡航ではエンジンが高回転で苦しくなり、フロントまわりの剛性も穏やかな設定です。WR250Rは性能こそ高いものの、シート高が895mmと高く、足つきや街乗りの気軽さでは万人向けとは言えません。これに対しCRF250Lは、強めの倒立フォークと6速の組み合わせで高速を安定して流せ、タコメーターや燃料計、ギアポジション表示まで備えるなど、装備の使い勝手で勝る場面が多いのです。
このように比べると、CRF250Lの中庸さは弱みではなく、むしろ懐の深さだと分かります。街を抜け、高速を流し、旅先のフラットダートを楽しむという一連の流れを一台でこなせるのは、3台のなかではCRF250Lだけです。比較する相手が強烈な個性派だったからこそ、相対的に地味だと誤解されてきたにすぎません。
つまらないと言われる本当の理由

Ride Style・イメージ
CRF250Lはつまらないという評価には、実は逆説的なからくりがあります。結論を先に言えば、尖っていないことが、そのまま安心感の高さにつながっているのです。
その理由は、極端な性能を持たないがゆえに、誰が乗っても扱いやすいという点にあります。アクセルをラフに開けても地面に叩きつけられるような荒々しさはなく、サスペンションも初期の動きがしなやかです。これは、スピードやエクストリームな刺激を求める上級者から見ると、マイルドすぎてつまらないと感じる要素になります。
しかし、立場を変えればまったく逆の評価になります。これからオフロードを始める初心者にとって、許容度の高さは何よりの安全装備です。多少操作が雑でも破綻しにくいバイクは、上達するための心強い相棒になってくれます。つまり、つまらないという言葉は、裏を返せば穏やかで懐が深いという褒め言葉でもあるのです。あなたが求めているのは、刺激でしょうか、それとも安心して長く付き合える一台でしょうか。
後悔を防ぐ必須カスタムの定石
CRF250Lは、ノーマルのままだと不満が出やすい反面、手を加えると驚くほど化けるカスタムベースとしての適性を備えています。後悔を満足へ変えるための定番チューニングを整理しておきましょう。
吸排気で軽さとトルクを補う
最も費用対効果が高いのが、マフラーまわりの交換です。純正の大きなサイレンサーは重く車体後部に荷重が偏りがちなので、社外のスリップオンに替えるだけで数キロ軽くなり、倒し込みや引き起こしが明確に軽快になります。さらに、低速トルクの薄さを根本から補いたいなら、SP忠男のパワーボックスのようなエキゾーストパイプが定番です。装着すると4,000回転付近からストレスなく加速できるようになり、街乗りや林道での扱いやすさが一段上がるとされています。
転倒に備える保護パーツ
最低地上高がやや低めのため、わだちや倒木でエンジン下を擦るリスクがあります。純正の樹脂製アンダーガードでは衝撃を防ぎきれないことがあるため、アルミ製のスキッドプレートへの換装が保険として有効です。あわせて、転倒時にラジエーターが潰れると走行不能になりかねないので、ラジエーターガードを追加しておくと安心感が増します。
このほか、転倒で曲がりやすい純正シフトペダルを可倒式に替える、大きな純正ウインカーを小型LEDに替えてフェンダーレス化する、といったカスタムも定番です。適切に手を入れれば、欠点の多くは実用上ほとんど気にならなくなるのがCRF250Lの魅力です。
中古市場のリセールバリュー
人気ないという評判に対して、最も雄弁な反証となるのが中古市場のデータです。結論から言えば、CRF250Lの中古相場は右肩上がりで、需要は非常に高い水準を保っています。
各種の買取査定データによると、CRF250L全体の平均買取価格はおよそ44万〜57万円、上限はおよそ71万円に達するとされています。さらに注目すべきは推移で、10年前と比べておよそ91パーセント、前年比でもおよそ13パーセント上昇したというデータが報告されています。まるで資産のような値動きで、底値が崩れにくいのが特徴です。
とりわけ最新のMD47型は、中古販売価格が新車価格を上回るプレミア状態で取引される例も珍しくありません。個人売買のオークションでも、極上車が60万円台後半から70万円前後で落札されるなど、熱を帯びた競争が起きています。
年式ごとに見ても、底値の固さがよく分かります。例えば、初期のMD38型でも年式によっては平均でおよそ38万〜45万円、上限で50万円台という査定データが報告されています。古いモデルでさえ大きく値を下げないという事実は、CRF250Lという車種そのものへの根強い需要を物語っています。10年前と比べて価格が上昇している年式が多い点も、人気ないという言葉とは矛盾していると言えるでしょう。
なぜここまで相場が高いのでしょうか。最大の理由は、厳しい環境規制によってセロー250やWR250R、KLX250といったライバルが次々と生産を終えたことにあります。結果として、新車で買えるフルサイズの250ccオフロード車が、事実上CRF250Lと派生のラリーだけという独占状態になりました。唯一の選択肢に需要が集中していることこそ、相場高騰の正体です。
CRF250Lを選ぶ人とおすすめ層
ここまでの内容を踏まえると、CRF250Lが向いている人と、そうでない人の輪郭がはっきりしてきます。最後に、誰のためのバイクなのかを整理しておきましょう。
まず向いていないのは、毎週末ハードな林道アタックや競技に挑むコアな層です。140kgを超える車重や7.8Lのタンクは、極限の走りや無給油での長距離には不利に働きます。こうした使い方なら、より軽量な専用機を選んだほうが満足度は高いはずです。
逆に、平日は通勤や買い物のゲタとして使い、休日は高速道路で少し遠出をして、旅先で見つけたフラットな林道へふらりと入っていく。そんな総合的なバイクライフを楽しみたい方にとって、これほど頼れる相棒はなかなかありません。ABSやスリッパークラッチに守られながら、オンロードの走行性能とオフロードの走破性を高い次元で両立できる一台だからです。
もう少し具体的に言えば、オフロードに初めて挑戦する入門者、林道とツーリングの両方を欲張りたい欲張りなライダー、そして将来手放すときの価値も気にする堅実な方に、CRF250Lはよく合います。逆に、足つきにどうしても不安が残る方や、無給油での超長距離を当たり前に走りたい方は、事前に対策やモデル選びを慎重に進めたほうが安心です。要件をはっきりさせてから選べば、後悔の芽はかなり摘み取れます。
結局のところ、CRF250Lは人気ないのではなく、尖った名車と比べられて損をしてきただけなのかもしれません。あなたの使い方が街乗りとツーリング中心なら、ネットの評判よりも自分の用途を信じてよいバイクだと思いますよ。
総括:CRF250Lは人気ない?欠点と中古相場から真実を解説
- CRF250Lは人気ないと言われるが実態は需要が高い
- ネガティブ評価の多くは初期型MD38への不満が中心
- 車重は140kg超でハードな林道や競技には不利
- エンジンは高回転型で低速トルクが薄いと感じやすい
- 高速は100km/h巡航までは快適だが風圧の影響は受ける
- 燃費自体は良好でネックはタンク容量の小ささ
- 航続距離は150から180kmで給油ランプが気になり始める
- Sモデルはシート高880mmで小柄なライダーは足つきが不安
- 街乗りではタイヤやブレーキや熱風が地味な弱点になる
- MD47型では軽量化とABSとスリッパークラッチで弱点を克服
- セロー250やWR250Rと比べた中庸さが誤解の原因
- 尖っていない分だけ初心者にやさしく安全性が高い
- マフラーや保護パーツのカスタムで欠点は大きく改善する
- 中古相場は右肩上がりでリセールバリューが非常に高い
- 街乗りとツーリング中心なら最もバランスの取れた選択肢
