MT-09の欠点をインプレ・口コミで検証:燃費・足つきなどを評価

MT-09

出典:YAMAHA公式

ヤマハの人気モデル「MT-09」の購入を検討する際、多くの方がMT-09の欠点について検索されています。確かに、パワフルな3気筒エンジンや独特のデザインは魅力的ですが、実際のスペックや燃費性能はどうなのか、気になるところです。

また、「乗りにくい」といった声や、ツーリングでの快適性、足つきに関する不安から、買ってから後悔しないか心配になる方もいらっしゃるでしょう。MT-09にはどのような欠点があるのか、事前にしっかりと把握しておきたいものです。

この記事では、MT-09の購入で失敗や後悔をしないために、インターネット上の口コミやインプレッションで指摘されがちな弱点や注意点を、データベースに基づき詳しく解説していきます。

  • MT-09の具体的な欠点や弱点
  • 口コミで見られる「後悔」の理由
  • MT-07との違いやSPモデルの価値
  • 購入前に知っておくべき注意点

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目次

MT-09に潜む欠点?主な弱点と口コミ

MT-09に潜む欠点?主な弱点と口コミ

Ride Style・イメージ

  • MT-09は本当に「乗りにくい」のか?
  • 欠点?サスが柔らかいというインプレ
  • ツーリングでの課題:尻痛と積載性
  • 燃費とタンク容量から見る航続距離
  • 口コミでわかる「後悔」しやすい点
  • スペックで見る足つきとハンドルの切れ角

MT-09は本当に「乗りにくい」のか?

MT-09が「乗りにくい」と感じられる原因は、特に初期型モデルの敏感なアクセルレスポンスにありました。

その理由は、2014年に登場した初期型の走行モード(Aモード)が非常にシャープな設定で、「ドンつき」(アクセルを開けた瞬間に急激にパワーが出ること)が強いと指摘されていたためです。これがギクシャクした挙動につながり、一部のライダーから扱いにくさを感じるという声が上がりました。

データベースの情報でも、「初期型はコントロール不能」といった声がある一方、熟練ライダーからは「この程度をドン付きとは言わない」という意見もあり、評価が分かれていたことがうかがえます。

しかし、この点はモデルチェンジを経て大幅に改善されています。2017年モデルでの改良や、特に2021年以降のフルモデルチェンジでは、電子制御スロットルや6軸IMUの搭載により、この過敏さは解消されました。電子制御の進化により、初期型に比べてパワーを制御しやすくなっていますが、依然として強力な出力を持つバイクであることに変わりはありません。

モデルチェンジによる進化

  • 初期型(2014〜): D-MODE搭載。Aモードのレスポンスが非常に過敏。
  • 2016年モデル: ABS仕様(MT-09A)からはTCS(トラクションコントロール)も搭載されました。
  • 2代目(2017〜): A&Sクラッチ搭載などで、よりマイルドで扱いやすい特性に。
  • 3代目(2021〜): 6軸IMU搭載。電子制御が大幅進化し、扱いやすさが向上しました。

欠点?サスが柔らかいというインプレ

MT-09の標準モデル(無印)のサスペンションは、特に2014年〜2016年の初期型において、乗り心地を重視した柔らかい設定となっており、これが「欠点」として挙げられることが多くありました。

この設定は、街乗りや路面が荒れた道での快適性に寄与する一方で、スポーツ走行や高速コーナーリング時には、車体のピッチングモーション(前後の揺れ)が大きくなり、不安定さを感じるライダーがいたようです。

データベースの初期型に関する情報では、「時速100km/h以上でのコーナーリングとかになってくるとピッチングモーションが酷くて凄く不安定!」「特にAモードだと、完全に足回りが負けてる!」といった一部のレビューが見られました。これは、一部のレビューで指摘されるように、MT-09が「モタードに近い設計」思想を持つことも影響しています。

この特性は、ゆったりとツーリングを楽しみたいライダーには長所となりますが、峠道などで積極的にスポーツ走行を楽しみたいライダーにとっては、物足りなさや不安定さを感じる「欠点」と映ったようです。

現行モデルでの改善

なお、このサスペンションの特性については、2017年のマイナーチェンジや、特に2021年のフルモデルチェンジ(3代目)でフレーム剛性の向上と共に見直され、大幅に改善されています。現行モデルでは、スポーツ走行時の安定性が向上しており、初期型のような顕著な不安定さは解消されています。

SPモデルという選択肢

このサスペンションの弱点(スポーツ走行時の物足りなさ)は、全世代を通して上位モデルである「MT-09 SP」で解消されています。SPモデルにはKYB製フロントフォークやオーリンズ製リアサスペンションなど、高性能な足回りが標準装備されており、スポーツ走行時の安定性が格段に向上しています。

ツーリングでの課題:尻痛と積載性

ツーリングでの課題:尻痛と積載性

Ride Style・イメージ

MT-09で長距離ツーリングを行う際、「シートの硬さ」と「積載性の低さ」が大きな課題となる可能性があります。

まず、シートに関しては、シャープなデザインゆえに薄く硬めに作られている傾向があり、長時間の乗車でお尻が痛くなる、いわゆる「尻痛」を訴える口コミが少なくありません。

データベース内でも「ケツが痛いのが1番のネック」「長距離では、ケツが痛くなるシート」といった声が見られます。対策としてゲルザブの使用や、ヤマハ純正オプションの「コンフォートシート」への交換が挙げられています。

積載性は標準状態では乏しい

また、積載性については、ストリートファイターとしてのデザインを優先しているため、荷物を積むスペースは標準状態では乏しいです。キャンプツーリングなどを計画する場合は、純正アクセサリーのリアキャリアやサイドバッグの追加が前提となります。データベースでは、工夫してキャンプ積載をしている例も紹介されていますが、快適な積載にはカスタムが必要と考えるべきでしょう。

燃費とタンク容量から見る航続距離

MT-09の欠点として、燃料タンク容量の少なさからくる「航続距離の短さ」が挙げられます。

MT-09の燃料タンク容量は14リットルです。パワフルな3気筒エンジンということもあり、燃費は乗り方によって大きく変動します。ヤマハの公式サイトによると、2024年モデルのWMTCモード値(実走行に近いとされる燃費)は21.1km/Lです。

ここから計算される理論上の航続距離は約295kmとなります。しかし、データベースのユーザーインプレッションでは実燃費はリッター18kmから20km程度という声もありました。この実燃費で計算した場合、実用的な航続目安は約200km〜230km程度(早めの給油を考慮)と考えるのが現実的です。「200キロくらい走ったら給油が必要」という意見も見られ、ガソリンスタンドが少ない地域へ行くロングツーリングでは、給油タイミングを常に意識する必要があり、この点がストレスになる可能性があります。

口コミでわかる「後悔」しやすい点

口コミでわかる「後悔」しやすい点

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MT-09の購入後に「後悔」するパターンとしては、主に「オーバースペック」と「快適性の低さ」の2点が考えられます。

MT-09は非常にパワフルなバイクです。そのため、大型バイク初心者や、主に街乗りでのんびり走りたい方が乗ると、「パワーを持て余す」「こんなはずではなかった」と感じやすいようです。

データベース内でも、「私にはオーバースペックなのかな?」「CP3は速すぎて、バイクに乗るのが億劫になるんじゃないかと心配」といった購入相談が見られます。この刺激的なパワーを「楽しい」と感じるか「怖い」と感じるかが、満足度の大きな分岐点となります。

快適性よりも「楽しさ」優先のモデル

前述の通り、シートの硬さや積載性の無さ、航続距離の短さといったツーリング性能の低さも、購入後に「後悔」しやすいポイントです。MT-09は快適性よりも、軽さやパワー、操る楽しさや刺激を優先するモデルであることを理解しておく必要があります。

スペックで見る足つきとハンドルの切れ角

MT-09は軽量な車体が魅力ですが、スペック上の「シート高」と「ハンドルの切れ角」が欠点となる場合があります。

シート高はモデルによりますが、825mm(2024年モデル)と、数値上はやや高めです。ただし、車体がスリムに設計されているため、数値ほどの足つきの悪さは感じにくいという意見も多いです。購入前には実車でまたがってみることをお勧めします。

それよりも一部で指摘されているのが「ハンドルの切れ角が少ない」点です。これは特に2024年より前のモデルで言及されており、「Uターンは隼と同程度でR1よりマシかな程度」というインプレもありました。街中での取り回しやUターン時に、この切れ角の少なさが扱いにくさにつながる可能性がありました。

2024年モデルでハンドルの切れ角は改善

このハンドルの切れ角については、現行の2024年モデルで改善が図られています。ヤマハの公式情報によると、タンク形状の見直しなどにより、ハンドルの切れ角が片側28°から32°へと拡大し、低速時などの取り回しやすさが向上しています。

MT-09は欠点があっても購入すべきか?

MT-09は欠点があっても購入すべきか?

Ride Style・イメージ

  • MT-07とMT-09どちらがいいのか?
  • MT-09は値上がりしていますか?中古相場
  • 初期型と現行モデルの主な違い
  • SPモデルは標準モデルの欠点を補う?

MT-07とMT-09どちらがいいのか?

MT-07とMT-09のどちらが良いかは、ライダーがバイクに何を求めるかによって明確に分かれます。

MT-07は、軽量で扱いやすい直列2気筒エンジン(CP2)を搭載し、足つきも良く、価格も抑えられています。一方、MT-09はパワフルな直列3気筒エンジン(CP3)と高度な電子制御を備えた、よりスポーツ志向の強いモデルです。

データベースの比較相談では、アラフィフの大型初心者が、扱いやすいMT-07と、オーバースペックかもしれないが魅力的なMT-09 SPで悩んでいる様子がうかがえます。専門家からは「大型で初めてバイクに唯一お勧めできるバイク(MT-07)」「(MT-09は)初心者さんが峠で回しきるのは難しい」といったアドバイスが寄せられています。

結論として、街乗りメインで経済性や扱いやすさを重視するならMT-07、パワーの余裕とスポーツ走行の刺激、最新技術を求めるならMT-09が適していると言えます。

キャラクターが全く異なる2台

MT-07は「万能で扱いやすい優等生」、MT-09は「刺激的でパワフルなアスリート」と例えられます。どちらが優れているかではなく、どちらが自分の乗り方に合うかで選ぶことが重要です。

比較項目 MT-07 MT-09
エンジン 直列2気筒(CP2) / 688cm³ 直列3気筒(CP3) / 888cm³
最高出力 73 PS 120 PS
車両重量 184 kg 193 kg
シート高 805 mm 825 mm
特徴 軽量、スリム、扱いやすい、経済的 パワフル、高回転、電子制御が豊富
おすすめ 初心者、街乗りメイン、経済性重視 ベテラン、スポーツ走行重視、刺激が欲しい

※表は2024年モデル(国内仕様)の諸元を参考に作成

MT-09は値上がりしていますか?中古相場

MT-09の中古相場は、世代によって価格帯が明確に分かれています。全体が積極的に値上がりしているわけではなく、旧世代は価格が落ち着きつつある一方、現行モデルは高値で安定している状況です。

検索結果(2025年11月時点)によると、世代ごとの中古車(車両本体価格)の目安は以下のようになっています。

世代別の中古相場目安

  • 初期型 (2014-2016年):
    価格が最もこなれており、約60万円台〜80万円台が中心相場です。走行距離やカスタムによっては50万円台の個体が見つかる場合もあります。
  • 二代目 (2017-2020年):
    電子制御やデザインが洗練された世代で、約80万円台〜100万円程度が中心です。SPモデルは100万円を超える個体が多くなります。
  • 現行型 (2021年~):
    中古市場でのタマ数も増えてきましたが、依然として高値で安定しており、100万円を超える個体がほとんどです。新車価格に近い価格設定のものも少なくありません。

このように現行型の中古車が高値で安定している背景には、2021年以降のフルモデルチェンジで6軸IMUの搭載など機能が大幅に向上し、それに伴い新車価格自体も上昇していることが影響しています。

中古車選びの注意点

お手頃な価格が見つかる初期型(2014-2016年)を狙う場合は、注意点があります。

前述の通り、特に初期型には特有のクセ(ドンつき)があるため、購入の際は試乗するなどして、その特性を理解した上で選ぶことが推奨されます。

初期型と現行モデルの主な違い

初期型と現行モデルの主な違い

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初期型(2014年~)と現行モデル(2021年~)では、デザイン、エンジン、電子制御の全てが別物と言えるほど進化しています。

最大の違いは電子制御です。初期型(2014年)は走行モード切替(D-MODE)のみでしたが、2016年モデルのABS仕様からTCS(トラクションコントロール)が搭載されました。そして、現行モデル(2021年~)は6軸IMUを搭載し、TCSに加え、スライドコントロール、リフトコントロールなど、高度な運転支援システムを備えています。

エンジンも排気量が846cm³から888cm³へとアップし、より低回転からトルクフルでありながら、初期型のような過敏な「ドンつき」は解消され、洗練されています。サスペンションやフレームも進化しており、初期型で欠点とされた「足回りの不安定さ」も大幅に改善しています。

刺激の強さや荒々しさを求めるなら初期型も選択肢になりますが、扱いやすさと安全性を両立した高性能を求めるなら、現行モデルが圧倒的に優れています。

SPモデルは標準モデルの欠点を補う?

SPモデルは標準モデルの欠点を補う?

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SPモデルは、標準モデルの「足回りの柔らかさ」という欠点を補い、さらに上の走行性能と快適性、所有感を提供します。

SPモデルは、KYB製の高性能フロントフォークやオーリンズ製のリアサスペンションなど、標準モデルよりもグレードの高い足回りを標準装備しています。

データベースの口コミでは、「SPの足回りは、最高です」「どんな路面状況でも、しなやかに動き、収束が早い。素人の自分でも、わかる位」と絶賛されています。

また、クルーズコントロール機能もSPモデルの大きな魅力でした。(※従来はSPの専用装備でしたが、2024年モデルからは標準モデルにもクルーズコントロールが搭載されました)

標準モデルのサスペンションに不満を感じ、後からカスタムすることを考えれば、SPモデルは非常にお買い得な選択と言えます。「SPにこそ価値がある」という意見もあり、スポーツ走行を重視するライダーには強く推奨されます。

モデル 主な特徴 向いている人
MT-09(標準) バランスの取れた基本性能。クルーズコントロール搭載(2024〜)。 コストパフォーマンスを重視しつつ、MT-09の基本性能を楽しみたい人。
MT-09 SP 高性能な前後サスペンション、Brembo製キャリパー、専用カラー、スマートキーなど。 スポーツ走行性能を妥協したくない人。所有感を満たしたい人。

※SPの装備(Bremboキャリパー、スマートキーなど)は市場や年式により異なる場合があります。

総評:MT-09の欠点をインプレ・口コミで検証:燃費・足つきなどを評価

  • MT-09は刺激的なパワーと操る楽しさを提供するバイクである
  • 初期型(2014年)はアクセルレスポンスが過敏で「ドンつき」に注意が必要
  • 2016年モデルのABS仕様からTCSが搭載された
  • 現行モデル(2021年~)は電子制御の進化で非常に扱いやすくなった
  • 標準モデルのサスは柔らかめで、スポーツ走行では物足りないという意見がある
  • シートが硬く、長距離ツーリングでは「尻痛」が発生しやすい
  • ゲルザブやコンフォートシートへの交換が一般的な対策である
  • 積載性は標準状態では乏しく、ツーリングにはキャリアやバッグ追加が前提
  • タンク容量は14Lと少なく、実用的な航続目安は約200km〜230km
  • ロングツーリングでは給油タイミングに注意が必要
  • パワーを持て余す「オーバースペック」が後悔の理由になることがある
  • 旧モデルはハンドルの切れ角が少なく、Uターンがしにくい場合がある
  • 2024年モデルではハンドルの切れ角が片側32°に拡大し改善された
  • 街乗りや扱いやすさ重視ならMT-07が適している
  • スポーツ性能と刺激、最新技術を求めるならMT-09が適している
  • SPモデルは高性能な足回りを備え、標準モデルの欠点を補うため人気が高い
  • 2024年モデルからは標準モデルにもクルーズコントロールが搭載された
  • 快適性よりも「操る楽しさ」を優先するライダー向けのモデルである
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