MVX250Fが嫌がらせと言われた理由|V3エンジンの欠点とは

MVX250Fの故障は嫌がらせレベル?その原因を徹底分析

出典:HONDA公式

ホンダMVX250Fは、1983年2月1日に発売された、ホンダ初の本格的な2ストローク250ccスポーツモデルです。しかし、MVX250Fのエンジンが生み出す大量の白煙は、まるで後続車への嫌がらせのようだと酷評され、不人気車、失敗作というレッテルを貼られることもありました。MVX250Fの馬力は40PSと、同時期のライバル車と比較すると控えめな数値であり、MVX250Fの最高速を追求するというよりは、独特なV3エンジンのフィーリングを楽しむバイクでした。しかし、その個性的なエンジンこそが、白煙問題を引き起こす原因となってしまったのです。この記事では、MVX250Fがなぜ「嫌がらせ」とまで言われてしまったのか、その理由を詳しく解説していきます。

  • MVX250Fが「嫌がらせ」と言われた、大量の白煙の原因とメカニズム
  • MVX250Fの独特なV3エンジンの特徴と、それがもたらした問題点
  • MVX250Fの性能(馬力、最高速など)と、当時のライバル車との比較
  • MVX250Fの中古車購入時の注意点(特に白煙とエンジンの状態について)
目次

MVX250Fは嫌がらせ?不評の理由を解明

  • MVX250Fの発売日はいつ?
  • MVX250Fの馬力は?
  • 失敗?MVX250Fのエンジン
  • MVX250FのV3エンジンの特徴
  • MVX250Fのタンクとチャンバーの特徴

MVX250Fの発売日はいつ?

MVX250Fは、1983年2月1日に発売されました。ホンダが満を持して市場に投入した2ストロークマシンであり、当時の二輪業界を席巻していたヤマハRZ250への対抗馬として大きな期待が寄せられていました。

発売に先立つ1983年1月19日、ホンダはMVX250Fの発売を正式に発表。この発表は、HY戦争と呼ばれるホンダとヤマハの熾烈な販売競争の最中に行われ、業界内外から大きな注目を集めました。

ホンダはそれまで4ストロークエンジンを主力としており、2ストロークエンジン搭載のスポーツモデルは、このMVX250Fが初めての本格的なモデルだったからです。 それまでのホンダは4ストロークエンジンのVT250Fで2ストロークのRZ250に対抗していましたが、やはりパワーや加速性能では2ストロークエンジンに分がある状況でした。

そこでホンダは、当時世界GPで活躍していた2ストロークV型3気筒エンジン搭載のNS500の技術をフィードバックする形で、MVX250Fを開発。しかし、発売後のMVX250Fは、後方への激しい白煙が問題となり、短命に終わってしまいました。「嫌がらせ」とまで言われるようになった最大の原因は、この白煙問題にあります。

MVX250Fの馬力は?

MVX250Fの最高出力は40PS/9,000rpmでした。これは、当時の250ccクラスの2ストロークエンジンとしては、特別高い数値ではありません。

例えば、同時期に発売されていたヤマハRZ250Rは43PS、スズキRG250Γは45PSを誇っていました。MVX250Fは、これらのライバル車と比較すると、馬力面では若干見劣りする形になります。

しかし、MVX250Fのエンジン特性は、単に馬力数値だけでは語れません。 V型3気筒という独特のレイアウトから生み出されるスムーズな回転フィールと、2ストロークエンジンらしいパンチのある加速感は、数値以上の魅力を秘めていました。 そして、そのスムーズな回転フィールとは裏腹に、後方へは大量の白煙を撒き散らすというギャップもまた、MVX250Fの個性と言えるかもしれません。

MVX250Fの馬力に関する特徴をまとめると、以下のようになります。

  • 最高出力: 40PS/9,000rpm
  • ライバル車との比較:
    • ヤマハRZ250R: 43PS
    • スズキRG250Γ: 45PS
  • 特徴: 数値上はライバル車に劣るものの、スムーズな回転フィールと2ストロークらしい加速感を両立。ただし、白煙は多め。

MVX250Fは、馬力競争が激化していた当時の250ccクラスにおいて、あえて数値を追うのではなく、乗りやすさやフィーリングを重視したエンジン特性を持っていたと言えるでしょう。ただし、その代償として、白煙問題が付いて回ることになりました。

失敗?MVX250Fのエンジン

MVX250Fのエンジンは、水冷2ストロークV型3気筒という、当時としては非常に珍しい形式を採用。ホンダが世界GPで走らせていたNS500のエンジン形式を模したもので、前方に2気筒、後方に1気筒を配置する90度V型レイアウトが特徴です。

このエンジンの狙いは、振動の低減と軽量化でした。V型3気筒エンジンは、理論上1次振動をゼロにできるとされています。 MVX250Fでは、バランサーシャフトをあえて設けず、後方シリンダーのピストンピン径を太くし、コンロッドの形状を工夫することで、前2気筒と後1気筒の慣性重量を合わせ込み、振動を打ち消す構造を採用していました。

しかし、この構造が、後に「後方への嫌がらせ」と言われる白煙問題の原因の一つとなってしまいました。後方シリンダーへの負荷が大きくなりすぎ、焼き付きが頻発したのです。 焼き付きを防ぐため、ホンダはオイルポンプの吐出量を増やすという対策を取りました。しかし、この対策が裏目に出て、今度は燃焼しきれないオイルが大量に白煙やオイル飛沫となって排出されるという、新たな問題を引き起こしてしまったのです。

この白煙は、信号待ちでは周囲の視界を遮るほどモクモクと立ち上り、加速時には後続車を白煙の中に突っ込ませるほどでした。オイル飛散も酷く、後続車のフロントガラスやライダーのヘルメット、服を汚すこともありました。まさに「後方への嫌がらせ」と言われても仕方がないレベルだったのです。

一部の販売店ではオイルポンプの吐出量を絞るという対策も行われましたが、これはメーカーの意図とは異なり、かえって潤滑不足による焼き付きを招く結果となりました。

MVX250Fのエンジンは、他にも以下のような特徴がありました。

  • キャブレター: Vバンク間に3連の角形スライドバルブキャブレターを配置し、エンジン幅を抑えつつ、シャープなレスポンスを実現。
  • 点火装置: 当時の2ストロークエンジンとしては珍しいフルトランジスタ式を採用。
項目 内容
エンジン形式 水冷2ストロークV型3気筒ピストンリードバルブ
排気量 249cc
最高出力 40PS / 9,000rpm
最大トルク 3.2kg-m / 8,500rpm
特徴的な構造 前2気筒、後1気筒の90度V型レイアウト。後方シリンダーのピストンピン径を太くし、コンロッド形状を工夫することで、バランサーなしで振動を低減(しかし、これが焼き付きの原因に)。
キャブレター Vバンク間に角形スライドバルブキャブレターを3連装
点火装置 フルトランジスタ式

このように、MVX250Fのエンジンは、非常にユニークで野心的な設計でしたが、構造的な問題と、それに対する対策の不備(特にオイルポンプの吐出量増加)が、「嫌がらせ」とまで言われる白煙問題を引き起こしてしまったと言えるでしょう。

MVX250FのV3エンジンの特徴

MVX250Fの最大の特徴は、水冷2ストロークV型3気筒という、他に類を見ないエンジン形式を採用していたことです。

このV型3気筒エンジンは、ホンダが世界GPで活躍していたNS500の技術をフィードバックしたものとされています。ただし、NS500とはシリンダーの配置やVバンク角などが異なり、完全に同じものではありません。

MVX250FのV型3気筒エンジンは、以下のような特徴を持っていました。

  1. 振動の少なさ: 理論上1次振動をゼロにできるとされています。バランサーシャフトを使わず、後方シリンダーのピストンピン径を太くし、コンロッドの形状を工夫することで、振動を打ち消す構造を採用していました。
  2. コンパクトさ: Vバンク間にキャブレターを配置することで、エンジン幅を抑え、スリムな車体を実現。
  3. 独特の排気音: 3気筒ならではの、2気筒とも4気筒とも異なる独特の排気音を奏でます。

しかし、この中で問題になったのが1の振動対策です。後方シリンダーに負担を強いる構造が、焼き付きが頻発しやすい原因となってしまいました。 そして、その焼き付き対策としてオイルポンプの吐出量を増やしたことが、MVX250Fを「嫌がらせ」バイクたらしめる、大量の白煙を生み出す原因となってしまったのです。

このエンジンは非常にスムーズで扱いやすく、2ストロークエンジン特有のピーキーさが抑えられていました。しかし、その穏やかさとは裏腹に、後方には大量の白煙を撒き散らすという、ある意味で非常に個性的なエンジンだったと言えるでしょう。 その白煙こそがMVX250Fの「驚異」であり、周囲からは「嫌がらせ」と言われたゆえんです。 具体的には、信号待ちでは周囲が真っ白になるほど、加速時には後続車が白煙で見えなくなるほどの量でした。

MVX250Fのタンクとチャンバーの特徴

MVX250Fの燃料タンクとチャンバー(マフラー)は、デザインと機能において特徴的なポイントがあります。

まず、燃料タンクですが、当時のGPレーサーを模した形状をしています。ヘッドパイプからフレームが2本に分かれて伸びる部分の上に、三角形のタンクが載っているようなデザインです。

次にチャンバーですが、MVX250Fは3気筒エンジンのため、3本のエキゾーストパイプとサイレンサーを持っています。 特徴的なのは、後方シリンダーの排気を担当するチャンバーの取り回しです。 エンジンの真後ろから上に向かって伸び、シート下でサイレンサーに接続されるレイアウトは、当時としては非常に個性的でした。

このチャンバーのレイアウトは、後方シリンダーの冷却に配慮した結果と言われています。しかし、この取り回しが、熱害を引き起こし、バッテリーや他の部品に悪影響を与えてしまう原因の一つにもなりました。 さらに、オイル吐出量が多かったことからサイレンサーにカーボンが蓄積しやすく、対策のために「笛」と呼ばれるゴムキャップを装着していた時期もありました。 この「笛」も、MVX250Fの白煙伝説を語る上で欠かせないアイテムとなっています。 そして、このチャンバーから大量の白煙が排出されることが、「後方への嫌がらせ」と言われる所以です。 白煙だけでなく、未燃焼のオイルも飛散するため、後続車の車体やライダーを汚してしまうこともありました。

MVX250Fの嫌がらせと言われた白煙

MVX250Fの嫌がらせと言われた白煙

出典:HONDA公式

  • MVX250Fの最高速は?
  • 後期型MVX250Fの焼き付き対策?
  • MVX250F、気になる中古市場
  • MVX250Fのカスタムパーツ
  • MVX250Fのバッテリー問題?
  • MVX250Fレストアの注意点

MVX250Fの最高速は?

MVX250Fの最高速は、公式には180km/hとされています。ただし、これはあくまでメーカー発表値であり、実際の走行条件や個体差によって異なる可能性があります。

しかし、MVX250Fは最高速を追求したバイクではありません。むしろ、そのエンジン特性は、中低速域での扱いやすさと、スムーズな加速感に重点が置かれていました。 そして、その加速時には、後方へ大量の白煙を撒き散らしていました。

実際にMVX250Fに乗っていたライダーの体験談などを見ると、メーター読みで160km/h程度は出たという声が多く見られます。

MVX250Fの最高速に関する情報をまとめると、以下のようになります。

  • メーカー発表値: 180km/h
  • 実際の速度(参考): 160km/h程度(ライダーの体験談に基づく)
  • 特徴: 最高速よりも中低速域での扱いやすさを重視したエンジン特性。ただし、加速時には大量の白煙を伴う。

MVX250Fは、最高速を競うのではなく、2ストローク3気筒エンジンの独特なフィーリングと、後方への白煙放射を楽しむバイクだったと言えるかもしれません。

後期型MVX250Fの焼き付き対策?

MVX250Fは、初期型において後方シリンダーの焼き付きが多発したことで知られています。この問題に対し、後期型ではいくつかの対策が施されました。

まず、最も大きな変更点として、後方シリンダーのピストンピン径が変更されました。初期型では18mm径だったものが、後期型では14mm径に小径化されています。 これは、ピストンピン周辺の重量バランスを見直すことで、後方シリンダーへの負担を軽減する狙いがあったと考えられます。

しかし、この変更だけで焼き付き問題が完全に解消されたわけではありません。 初期型で問題となったオイルポンプの吐出量過多については、後期型でも引き続き注意が必要でした。 つまり、後期型であっても、白煙問題は完全には解決されていなかったのです。

後期型MVX250Fの焼き付き対策、および白煙対策として、オーナー自身ができることとしては、以下のような点が挙げられます。

  1. 信頼できるショップでの整備: オイルポンプの調整など、専門的な知識と技術が必要な部分は、MVX250Fに詳しいショップに任せるのが安心です。特に、オイルポンプの吐出量は、白煙の量に直結するため、適切な調整が不可欠です。
  2. 適切なオイルの使用: ホンダ純正の2ストロークオイル、もしくはJASO規格に適合した高品質なオイルを使用しましょう。粗悪なオイルは、焼き付きや白煙の原因となります。
  3. 暖機運転の徹底: エンジン始動後、十分に暖機運転を行い、エンジン各部にオイルを行き渡らせてから走行を開始しましょう。
  4. 無理な運転を避ける: 高回転域を多用するような、エンジンに負担をかける運転は避けましょう。

後期型MVX250Fは、初期型に比べて焼き付きのリスクは低減されたものの、完全に問題が解消されたわけではありません。 そして、焼き付きのリスクが減ったとしても、オイルポンプの調整が不適切であれば、白煙問題は依然として残ります。 白煙の量は、オイルポンプの調整だけでなく、乗り方やオイルの種類、エンジンの状態など、さまざまな要因によって変化します。

MVX250F、気になる中古市場

現在、MVX250Fの中古車価格は、状態によって大きく異なりますが、おおむね60万円から120万円程度が相場となっています。 これは、当時の新車価格(428,000円)を大きく上回る金額です。

特に、レストア済みで状態の良い車両や、走行距離の少ない車両は、高値で取引される傾向にあります。

MVX250Fの中古車を探す際の注意点としては、以下の点が挙げられます。

  • エンジンの状態: 焼き付きの有無、異音の有無、白煙の量などを確認しましょう。可能であれば、試乗させてもらうのがベストです。特に白煙の量は、オイルポンプの調整状態やエンジンの状態を知る上で重要な手がかりとなります。アイドリング時だけでなく、少しアクセルを開けた時の白煙の量も確認しましょう。
  • オイルポンプの調整: オイルポンプが適切に調整されているか確認しましょう。絞りすぎている場合は、焼き付きのリスクが高まります。逆に、吐出量が多すぎると、過剰な白煙の原因となります。可能であれば、信頼できるショップに調整を依頼するのが良いでしょう。
  • 外装の状態: タンクの凹み、カウルの割れ、錆の有無などをチェックしましょう。
  • 電装系の状態: ヘッドライト、ウインカー、テールランプなどが正常に作動するか確認しましょう。
  • 書類の有無: 車検証、自賠責保険証、譲渡証明書などの書類が揃っているか確認しましょう。

MVX250Fは、中古車市場での流通量が少ないため、希望の車両を見つけるのは容易ではありません。 根気よく探すとともに、信頼できるショップに相談するのも良い方法です。

MVX250Fのカスタムパーツ

MVX250Fは、販売期間が短く、不人気車であったため、社外製のカスタムパーツは非常に少ないのが現状です。これは、MVX250Fのカスタムを難しくしている大きな要因の一つです。

当時、販売されていたカスタムパーツとしては、以下のようなものがありました。

  • チャンバー: ノーマルマフラーよりも抜けが良く、高回転域でのパワーアップを狙ったパーツです。しかし、MVX250Fの特性上、チャンバー交換によって白煙の量が増える、あるいはオイルの飛散がひどくなる可能性があり、注意が必要でした。また、当時のチャンバーは騒音規制に対応していないものが多く、現代の公道で使用するのは難しい場合が多いです。
  • バックステップ: ノーマルステップよりも後方にステップを移動させることで、よりスポーティーなライディングポジションを実現するパーツです。
  • スタビライザー: フロントフォークに取り付けることで剛性を上げ、ハンドリングを向上させるパーツです。MVX250Fはフロント16インチホイールを採用しているため、スタビライザーによる剛性アップは効果的だったと考えられます。
  • シングルシートカウル: ノーマルシートの後部に被せることで、シングルシート風に見せるパーツです。
  • フルカウル: 車体全体を覆うカウルで、よりレーシーな外観にするパーツです。MVX250Fは、VT250Fと共通のデザイン要素が多かったため、フルカウルを装着することで、より個性を主張できたかもしれません。

これらのパーツは、現在ではほとんど入手困難となっています。オークションサイトや中古パーツ販売サイトなどで、稀に出品されることがありますが、高値で取引されることが多いです。

そのため、MVX250Fのカスタムは、純正部品の流用や、ワンオフパーツ(特注品)の製作が中心となります。

  • 純正部品流用: 例えば、足回りであれば、他車種のホイールやブレーキを流用することが考えられます。ただし、ポン付けできるパーツはほとんどないため、加工や調整が必要になる場合がほとんどです。
  • ワンオフパーツ製作: チャンバーやバックステップなど、どうしても入手できないパーツは、専門業者にワンオフでの製作を依頼することになります。しかし、ワンオフパーツは高価になることが多く、時間もかかるため、予算と相談しながら検討する必要があります。

MVX250Fのカスタムは、パーツの入手が難しいため、時間と費用がかかることを覚悟しておく必要があります。 しかし、自分だけのオリジナルMVX250Fを作り上げる楽しみは、何物にも代えがたいものがあるでしょう。 特に、白煙の量を調整しつつ、自分好みの排気音やパワー特性を追求するのは、MVX250Fならではのカスタムの醍醐味と言えるかもしれません。 白煙を減らす方向でカスタムするのか、あるいは、あえて白煙を個性として活かすのか、オーナーの考え方次第で、様々な方向性のカスタムが考えられます。

また情報がすくないので、オーナーズクラブなどで情報交換をすることも重要になります。

MVX250Fのバッテリー問題?

MVX250Fのバッテリーに関して、特有の「問題」と呼べるものはありません。しかし、旧車であること、そしてMVX250F特有の事情から、注意すべき点がいくつかあります。

まず、MVX250Fに適合するバッテリーは、YB7BL-Aという型番です。これは、現在でも比較的容易に入手可能なバッテリーです。 しかし、製造から年数が経過している車両が多いため、バッテリーの劣化には注意が必要です。新品のバッテリーに交換しても、すぐにバッテリーが上がってしまう場合は、車両側に問題がある可能性が高いです。

MVX250Fのバッテリーに関して注意すべき点は、以下の通りです。

  • バッテリーの寿命: バッテリーは消耗品です。一般的に、2〜3年程度が交換の目安とされています。定期的な点検と、必要に応じた交換が必要です。
  • 充電系統のチェック: バッテリーが正常でも、充電系統(レギュレーター/レクチファイア、ジェネレーターなど)に問題があると、バッテリー上がりを起こしやすくなります。これらの部品が正常に機能しているか、テスターなどで確認しましょう。特にレギュレーター/レクチファイアは、熱に弱いという弱点があり、MVX250Fの場合は後方排気チャンバーの熱害を受けている可能性があります。
  • 暗電流の確認: 長期間乗らない場合は、暗電流(エンジン停止中でも流れる微弱な電流)によってバッテリーが上がってしまうことがあります。暗電流が異常に大きい場合は、どこかで漏電している可能性があります。
  • 熱害: MVX250Fは、後方シリンダーのチャンバーの取り回しが、バッテリーの近くを通っています。そのため、バッテリーが熱害を受けやすく、寿命を縮めてしまう可能性も指摘されています。バッテリーケースに遮熱板を追加するなどの対策も考えられます。
  • **過充電:**オイルポンプの過剰吐出により白煙が多くでているばあいは、充電系統に異常がある可能性もあります

これらの理由からMVX250Fは、定期的なバッテリーの点検と、必要に応じた交換が重要です。 また、長期間乗らない場合は、バッテリーのマイナス端子を外しておく、トリクル充電器を使用するなどの対策も有効でしょう。

MVX250Fレストアの注意点

MVX250Fは、発売から40年近くが経過している旧車です。そのため、レストアには、それなりの知識と技術、そして時間と費用が必要になります。

MVX250Fのレストアで特に注意すべき点は、以下の通りです。

  1. 部品の入手: 純正部品は、ほとんどが生産終了となっています。中古部品やリプロ品(復刻品)を探すことになりますが、入手困難な部品も少なくありません。特に、エンジン内部の部品や、後方排気チャンバー関連の部品は、入手が難しい傾向にあります。オークションサイトや、MVX250Fのオーナーズクラブなどを活用して、根気よく探す必要があります。
  2. エンジンの状態: 焼き付きの有無、圧縮圧力の低下などを確認しましょう。特に後方シリンダーの状態は入念にチェックが必要です。白煙の量も、エンジン状態の重要な指標となります。オイルポンプの調整状態も確認し、必要であればオーバーホールや調整を行いましょう。シリンダーやピストンに傷がないか、クランクシャフトのベアリングにガタがないかなど、細部まで確認が必要です。
  3. フレームの状態: 錆、歪み、クラックなどをチェックしましょう。特に、後方排気チャンバーの熱害を受けている部分は、入念な確認が必要です。場合によっては、フレームの修正や補強が必要になることもあります。
  4. 電装系の状態: 配線の劣化、コネクターの腐食などを確認しましょう。特に、後方排気チャンバー付近の配線は、熱によるダメージを受けている可能性があります。劣化した配線は、ショートや火災の原因となるため、早めに交換しましょう。
  5. 白煙対策: レストアの過程で、オイルポンプを適切に調整し、白煙の量をコントロールすることも重要です。オイルポンプのオーバーホールや、吐出量の調整は、専門的な知識と技術が必要になるため、信頼できるショップに依頼するのが良いでしょう。また、オイルの種類によっても白煙の量が変化するため、色々なオイルを試してみるのも良いかもしれません。
  6. 情報の少なさ: MVX250Fは、不人気車であったため、レストアに関する情報が少ないという問題もあります。 インターネット上の情報や、オーナーズクラブなどを活用して、情報収集を行うことが重要です。

MVX250Fのレストアは、決して簡単ではありません。 特に、白煙問題は、MVX250Fの持病とも言えるもので、完全な解決は難しいかもしれません。 しかし、愛情と情熱を持ってレストアに取り組めば、必ずや素晴らしいMVX250Fを蘇らせることができるでしょう。そして、その過程で、MVX250Fの「嫌がらせ」とまで言われた白煙問題とも、正面から向き合うことになるはずです。

総括:MVX250Fが嫌がらせと言われた理由|V3エンジンの欠点とは

この記事をまとめると、

  • MVX250Fは1983年発売のホンダ初の2スト250ccスポーツモデルだ
  • ヤマハRZ250の対抗馬として開発された
  • 水冷2ストV型3気筒という珍しいエンジン形式を採用
  • NS500の技術をフィードバックしたが、構造は異なる
  • 後方シリンダーの焼き付きが頻発した
  • 焼き付き対策でオイル吐出量を増やし、白煙問題が発生
  • 白煙は「後方への嫌がらせ」と言われるほど大量だった
  • 最高出力は40PSで、ライバル車より若干低い
  • V3エンジンは振動が少なく、スムーズな特性である
  • 後方排気チャンバーの取り回しが特徴的だ
  • チャンバーの熱害でバッテリーが劣化しやすい
  • 後期型でピストンピン径が変更されたが、白煙は完全には解消せず
  • 中古価格は高騰しており、状態の良い個体は少ない
  • 社外カスタムパーツはほとんど存在しない
  • レストアには、白煙対策を含め、相応の知識と技術が必要だ
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